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Waterfalls in Japan

夏休みの自由研究から始まった、滝をめぐる家族の冒険譚!

怖い滝

俺:「怖えー!!」

魚沼市の守門川上流、守門岳中腹にかかる「布引の滝」を目指しているのですが…

なんか登山道が色々と壊れていたり、劣化していたり、流されていたりして、
ちょっとでも油断したら、アッと言う間に足下の谷底に滑落しそうで、無茶苦茶怖い!

俺:「マジで、子どもたちを連れて来なくてよかったぜ…」

布引滝_その1
布引の滝(落差40m)・概観】  (新潟県魚沼市 『大雲沢』

冷や汗をダラダラ流しながら滝見テラスに到着すると…

俺:「ひえ~高い!」

今度は、50m以上はあると思われる断崖絶壁の上から、滝を覗き込むという、このスリル!
滝の落差は40mほどと聞いていましたが、もっとあるように見えます。

俺:「落差100mとか言われても、信じてしまうわ」

しかも、谷が余りにも垂直に切れ込んでいるため、谷底が見えません。
崖縁に近付いたが最後、アリ地獄のようにズルズルと引き込まれて、間違いなく転落しそう。

一応、丈夫そうな木々同士をトラロープで繋げてあって、
「これ以上は近づかないでください」みたいな感じにはなっています。

いますが…

俺:「意味があるのか? これ…」

布引滝_その2
【布引の滝・下部アップ】

俺:「そういうワケで、お前らを連れていく気が失せる、非常に怖い滝でした!」

ビデオ映像を前に、感想を加えるわたくし。

子:「この滝下部の黒くなっているところ!」
兄:「凄みがある」
娘:「続きを見たいってところで、ちょうど見えなくなるし!」
妻:「沢床までは見えないのね」

何というか、滝そのものが、
いかにも、峡谷の暗闇に吸い込まれてゆきますみたいな、独特の色具合。

子:「滝下から見上げたら、どんな風に見えるんだろう」
娘:「きっと圧倒的な滝シャワー!」
俺:「いやいや、谷が狭くて切り立っているから、見えるのは下段部だけ」
子:「ナルホド。滝の全体像が見えなくなるワケか…」

辺りの地形からも見ても、
この観瀑テラスから見下ろすのが、ベスト・ポジションだと思われます。

布引滝_その3
【布引の滝・落口アップ】

子:「逆に、落口の水量がショボ過ぎだねえ」
俺:「時期的には、こんなもんだろ」
妻:「上段よりも、下段の方が主役の滝ね」
娘:「あたし、上段と下段の間に、滝壺があると思うよ」

間。

兄:「それ!」
子:「それ、あるかも!」
娘:「なんとか確かめられない?」

一斉にわたくしに集まる家族の視線。

俺:「ムリムリムリ!」

画像では、充分には伝わらないかも知れませんが、渓谷の掘削ぶりは、半端じゃありません。
大雲沢を遡行するのも、わたくしの技量ではムリ。
ましてや、滝を登るなんてあり得ない!

俺:「とにかく、怖い滝ってことで諦めてくれ!」




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未知への憧れ


娘:「なんか汚い…」

県道のガードレールの切れ目から、いよいよ、谷底に向かって慎重に降ってゆきます。
その、少しキツめの斜面には、泥にまみれた空き缶やらビニールゴミやらがチラホラ。

俺:「これ、道路から投げ捨てられたんかな」
娘:「はあ? 許可されたバスしか通れない道なんでしょ」
俺:「そうです」
娘:「わざわざ窓を開けて、ポイする人なんかいるの?」

うむ…
いないですよね。

俺:「じゃあ、誰が捨てるんだろうな」
娘:「はあ~~~!」

これ見よがしに嘆息する嬢さん。

俺:「なんだ、その溜息は」
娘:「さっき、あたしたちが通って来た所って、なに?」
俺:「あっ!」

そうでした!
この県道って、乗鞍高原温泉スキー場のゲレンデを横切っているんだった。

娘:「この辺りも、きっと、冬はスキーヤーだらけだよ」

ふうむ。
なんか説得力がありますけど…

ほんとか?


三本滝の頭・連瀑帯最下段部(落差5m)・概観】  (長野県松本市安曇 『小大野川』

斜面には、ところどころ雪が残っていて、
気を付けないと、ズボッと踏み抜いてハマってしまいます。
一歩一歩足元を確かめ、沢靴(ピンソール付き)を雪に突き刺しながら、しっかり安全を期します。

娘:「ねね、川の水より、雪の方が冷たくないね」
俺:「フム…」

雪だと、すぐには水が滲みて来ないので、
沢靴&ネオプレンソックスのコンボが、より威力を発揮しているようですな。

そして、連瀑帯の最下段部から、さらに下流に向かって続く壮大な渓流瀑
…というか、ナメ床

娘:「ふわあ。イイね、ここ
俺:「沢床が赤っぽいのが独特だな」
娘:「なんで赤いの?」
俺:「温泉成分が付着するんだろ、きっと」
娘:「ふ~ん。ここも温泉滝なんだ」

いやいや、お嬢さん、何か勘違いしてませんか?
温泉成分が溶け込んだ水が落ちている滝と、温泉滝とは、まったく別モノなんですが。

三本滝ノ頭_その3
三本滝の頭・さらに下流の渓流瀑(落差7m)】

水勢が強く流れが早いので、
ナメ床を歩くのは避けて、岸伝いに、さらにさらに下流へと向かいます。

すると…

娘:「お父さん、あれ見て!
俺:「ふおおお!」

眼前で、突然、渓流瀑がスパッと途切れ、沢水がゴルジュへと吸い込まれてゆく!


ミニゴルジュへと落ちてゆく無名滝(落差15m)・落口】

娘:「ゴルジュ…」
俺:「なんちゅう景色じゃ」
娘:「これ以上は無理じゃん」
俺:「ああ、無理だ」


沈黙。


娘:「戻る?」
俺:「そうだな」

どことなく残念そうな娘。

娘:「この先、どんな景色が広がっているんだろう…」




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最大の関門

【遠大な計画・第8章!】

兄:「これ、いいんじゃね?」
娘:「スローシャッターが威力を発揮してる!」
妻:「今年一番の出来ね」

むう!

東北の百選滝で最難関と言われる茶釜の滝
険谷・夜明島渓谷の最奥に懸かる滝ですが、
大倉小滝九階滝早戸大滝と、ステップアップを重ねてきたわたくしは、
いよいよ、この夜明島渓谷に挑んで参りました!

泊滝_その3
泊滝(落差20m)・全景】  (秋田県鹿角市八幡平 『夜明島渓谷』

険谷と言っても、実は、随分とルート整備が進んでいました。
ですので、幾つかの難所を除けば、全般的には楽しく沢登りできるコースではあります。
ズバリ、最大の核心は、峡谷入口のど初っ端に懸かる、この「泊滝」の高巻きでしょう。

娘:「そうなの? この写真、あたしでも高巻きできそうだけど」

甘いな。甘すぎる。

もう陽も高く登っているにもかかわらず、「泊滝」周辺は、木々に囲まれて鬱蒼としています。
なので、写真だと、スローシャッタ―気味の優しげな感じの滝に写ります。

しかし、騙されてはいけません。

ビデオ映像になると、落差が20mしかないのに、思いっきり直瀑で轟瀑のド迫力!。

子:「ほほう、凄まじいではないか、おぬし」
娘:「テレビにおぬし言うなキモイ」


【泊滝・落口とトラロープ・アップ】

「泊滝」の落口は、両岸とも切り立った崖になっており、凄い圧迫感。
ここを巻いて渓谷の奥に進んでいくためには、高さ20m以上はある、この断崖絶壁にかかる鉄梯子を、往復四回も昇降しなければならないのです。

俺:「さすがに、手がブルったわ」
娘:「え~、楽しそうなのに」
俺:「いや、その感想はおかしい」

さらに、「泊滝」落口の急流を、ささやかなトラロープを命綱にして、渡渉しなければなりません。

子:「トラロープって、え?え?え? これのこと?」
兄:「まさか、これかよ!」
娘:「これなの?」
妻:「あなたこれ…」

そう!
まさに、渓谷の最初にして最大の関門でしょう!!

子:「げげげ。渡渉に失敗したら、タダじゃ済まないだろ…」
兄:「足が滑ったら、人生終わるし」
娘:「すごい面白そう…」

お嬢さんの感想が、やっぱりおかしい。


【泊滝・高巻道から】

子:「ああああ、美しいものにはトゲがあるという伝説は、本当だった」
娘:「おおげさ~」
兄:「伝説ちゃうし。ただのコトワザ」

この「泊滝」落口急流の渡渉、
冷静になってみれば、恐らく惣滝での渡渉と同じくらいの難易度です。
ですので、まあ、山慣れた方なら問題ないとは思います。

でも、到底、家族を連れて行く気にはなれませんな。

娘:「『泊滝』を観瀑するだけなら、あたしだって行けるでしょ?」
俺:「いやあ、渓谷道を車で走るのも、一回行けばお腹いっぱいだわ」
兄:「ダート道?」
俺:「もう大変」
子:「まさに、あれだ」

子:「美しいものには…」

みんな:「「それはもういい」」




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キター!

紅葉と相まって、ますます黄金色に染まる景色。
しかし、その美しい景色とは裏腹に、
迫りくる制限時間に、焦りを感じるわたくしたち。

子:「お父さん、どう?」
俺:「すまん。あと5分進んで何もなければ、引き返す」
娘:「ええーっ!」
子:「くそ、意地でも、あと一つ観瀑してやる」

と、突然目の前に現れた看板。

娘:「お父さん看板出た! これどっち?」
子:「『一ツ滝』『アゼ滝』とある!」
俺:「『アゼ滝』だ、右下へ行け!!」


アゼ滝(落差20m)・上段部遠景】  (岐阜県中津川市川上 『夕森公園』

みんな:「「キター!!」」

思わず、滝前で歓声を上げてしまいました。

娘:「うれしいね。もう、ダメかと思ったよ」
子:「ここの滝って、どこも滝壺がキレイだわ」
俺:「おまえら、写真だ写真!」

しかし、ボーッと眺めているヒマはありません。
ハッパを掛けると、子どもたちも、いそいそとバックパックから、自分担当分のカメラ機材を取り出します。

娘:「滝、小さいね。これで20mもあるの?」
俺:「ないよ。上段部だけだからな」
子:「三段の段瀑だったよね?」
俺:「そう」
娘:「残り二段も観れる?」
俺:「ムリ」
娘:「なんで~??」
子:「中段部は、ホラ」

次男君が指さす方に、アゼ滝の中段部・落口が、木々の隙間から見え隠れしています。

俺:「そして、最後の下段部は、沢を遡行しなけりゃならない」
子:「今からじゃダメだろ」
俺:「そう。だいぶ離れていて、別滝にカウントする人もいるくらいだから」
娘:「アウトじゃん」


【アゼ滝・上段部アップ】

そうこうしている内にも、陽はどんどん傾いてゆく。

俺:「おまえら撤収。ヘッデンを用意しろ!」

ガサゴソと、ヘルメットにヘッデンを取り付けます。

娘:「ねね、ワクワクするね。あたし、ヘッドランプ使うの初めて」
子:「アホ。使わないのが上策。使うのは下策なんだよ」
娘:「はあ? 買ったら使わなきゃ、意味ないじゃん」
子:「その発想が、危険を招くんだ」
娘:「そっちの発想こそ、貧乏そのものじゃんか」

ったく、おまえらは。

俺:「ケンカ止めい!!」
娘:「だって…」
俺:「チュウすっぞ
娘:「…」

訪れる沈黙。

俺:「よし。我らがベンツに向けて、帰還を開始する」




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無事、帰還しました…
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知らぬが仏

沢靴にヘルメットにチェストハーネスに沢グローブに熊鈴…
子供たちに、初めて、本格的な沢登りの恰好をさせてみました。

俺:「ホントに、シワガラの滝、行かんでいいんか?」
子:「いい」

扇ノ山(おおぎのせん)の兵庫県側に掛かる秘瀑のひとつに、洞窟の中からしか見えないシワガラの滝があります。
若干の難所はあるものの、片道30分程度と、子供の足にはお手頃な距離。

が、しかし。

子:「しょせんは、落差10mのネタ滝」

落差至上主義の次男君には、どうでもいいらしかった…

霧ヶ滝@但馬_遠景
霧ヶ滝(落差65m)・遠景】  (兵庫県美方郡新温泉町岸田 『霧ヶ滝渓谷』

というワケで、シワガラの滝をパスし、お隣の沢に掛かる「霧ヶ滝」にやってまいりました。

事前情報通り、2005年の水害で遊歩道の橋が崩落しており、沢靴が大活躍。
まあ、三箇所あった渡渉ポイントも、その気になれば、濡れずに行けなくはありません。
しかし、敢えて水の中に入っていく子供たち。

娘:「気持いいね~」
子:「沢靴って、川の中だと、ほんと滑らないな」

壊れた四号鉄橋の横を渡り終えると、心臓破りの丘みたいな巻き道となります。
その難所を越えれば、あとは快適な沢歩き。

そして、出発してから1時間半。

子&娘:「「ついにキター!!!」」


【霧ヶ滝・全景】

娘:「秘境の滝だ~!」
子:「うおおおお~!」

滝前で、飛んで跳ねる子供たち。

この大自然に抱かれた感覚。
瀑水は、文字通り、霧のようになって落ちてきます。

娘:「虹、掛かるかな?」
俺:「う~ん。あと3時間くらいしないと、無理じゃないか?」

朝早く出てきたので、ようやく谷に陽が射しこんできたばかり。

子:「落差65mの貫録じゅうぶん! さすがは、但馬三名瀑だゼ!」

但馬三名瀑って…

俺:「ふ。知ったこと言いやがって。あとの二瀑布、知ってるか? 言ってみ?」
子:「ふ。天滝猿尾滝
俺:「ふおおお!!」

言えるのか!
我が子ながら恐ろしい。


【霧ヶ滝・落口アップ】

帰り道、地元のプロの方々と思しきパーティーとすれ違いました。

娘:「こんにちは!」
子:「こんちは!!」

元気にあいさつする子供たち。
ですが、皆さん、なんとも訝しげな視線をわたくしたちに向けるだけで、早々に過ぎ去っていきます。

俺:「?」
子:「あれれ…関西の人って、もっと喋るよね?」
娘:「わたしたち、何かヘンだった?」

そして、渓谷道の入り口まで戻ってきたら、往きには気付かなかった看板を発見しました。

子:「お父さん、さっきの人たちが変だったの、これだよ」
俺:「なになに、この先で、山菜採りの女性が熊に襲われる事件が発生? 細心の注意をだと?」

なるほど。ツキノワグマ頻出地域らしい。

娘:「わたしたち、危なかったってこと?」
俺:「どうも、そうらしいな」
子:「いやあ、知らないってこわいねえ」
俺:「…」

子&娘:「「あはははは!!」」




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いや、笑いごとじゃないから。
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