存在の理由
2016/05/28 Sat. 00:04:00 edit
ところで、「禿(かぶろ)の滝」の右岸上方には、林道が拓かれています。
俺:「ホントに、滝のすぐ右岸崖上を走ってるんだ」
娘:「すぐって?」
俺:「直線距離にして、わずか30mあまり」
兄:「マジ、すぐやん」
地図上で確認すると、これが驚きの近さ。
文字通り、隣接していると言ってよいでしょう。
俺:「そして、この猿間洞(えんまぼら)沢には、万古渓唯一の堰堤があると言ったな」
娘:「うん」
俺:「堰堤が造られた原因は、この林道だと思われるんだ」
子:「おう、やっぱりか……」
娘:「は? どゆこと? あたし、わかんないんだけど」
俺:「この映像を見て欲しい」

【猿間洞沢右岸の無名滑滝(目測落差55m)・概観】
(長野県飯田市千代・万古渓谷 『猿間洞沢』)
こちらは、禿の滝から5分ほど下流の、猿間洞沢の右岸にかかる無名滑滝。
俺:「この滝の上に、問題の林道があります」
妻:「なかなかの規模の滑滝だけど」
俺:「おう、目測落差は55mや」
兄:「水が無いし」
子:「でもまあ、この際、水量は問題じゃないよね」
娘:「この砂礫の山が問題?」
子:「そう! 映像だと、滝壺を埋め尽くしているけどさ」
娘:「うん」
子:「林道が無かったら、本来は、落ちてくるハズの無い砂礫なんだよ」
間。
兄:「ああ」
娘:「なるほど」
妻:「そういうワケね」

【猿間洞沢・堰堤を上部から】
林道が拓かれると、その下流側にある谷が荒れるのは、よくある話です。
俺:「猿間洞沢の場合、この滑滝が、林道からの崩落土砂を集めちゃっている感じなんだ」
この滑滝以外に荒れてる場所はありませんでしたし、
むしろ、唯一の土砂崩落箇所と言ってよいでしょう。
俺:「まさに、一点集中で崩落中」
言ってみれば、富士山の大沢崩れのようなものでしょうか。
俺:「ゆえに、下流側に、この巨大堰堤が造られたワケだ」
娘:「そゆこと」
子:「もう、堰堤の荒れ具合が、まさしくね」
妻:「でも、このお陰で、万古渓谷本流の渓相が守られてるんでしょう?」
ま、そういうことになりますか。
兄:「では、こちらの堰堤様が、万古の守護神であらせられた、と」
娘:「アホでしょ! 美しい景観の破壊神でしょ!」
子:「まてまて! そもそも『堰堤が神』って、そこからおかしいから!」

【禿の滝・下段落口の上流部】
禿の滝から猿間洞沢の上を林道が横切る地点までは、
遡行時間にして、わずか20分あまりでした。
下流から遡行するより、遥かにお手軽。
俺:「って言うか、最初から林道から下降すべきだったね」
子:「その心は?」
俺:「たぶん、ロープ無しでも行けちゃう」
子:「ああ……」
娘:「でもお父さん、プチ沢登りがしたかったんでしょ?」
俺:「それは、まあ……」
娘:「じゃあ、いいじゃない」
こうして、「禿の滝」全貌解明の旅が終了しました。
残された万古渓谷の秘瀑は、あと「コウボウの滝」のみ。
子:「行く時間あんの?」
俺:「……」

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俺:「ホントに、滝のすぐ右岸崖上を走ってるんだ」
娘:「すぐって?」
俺:「直線距離にして、わずか30mあまり」
兄:「マジ、すぐやん」
地図上で確認すると、これが驚きの近さ。
文字通り、隣接していると言ってよいでしょう。
俺:「そして、この猿間洞(えんまぼら)沢には、万古渓唯一の堰堤があると言ったな」
娘:「うん」
俺:「堰堤が造られた原因は、この林道だと思われるんだ」
子:「おう、やっぱりか……」
娘:「は? どゆこと? あたし、わかんないんだけど」
俺:「この映像を見て欲しい」

【猿間洞沢右岸の無名滑滝(目測落差55m)・概観】
(長野県飯田市千代・万古渓谷 『猿間洞沢』)
こちらは、禿の滝から5分ほど下流の、猿間洞沢の右岸にかかる無名滑滝。
俺:「この滝の上に、問題の林道があります」
妻:「なかなかの規模の滑滝だけど」
俺:「おう、目測落差は55mや」
兄:「水が無いし」
子:「でもまあ、この際、水量は問題じゃないよね」
娘:「この砂礫の山が問題?」
子:「そう! 映像だと、滝壺を埋め尽くしているけどさ」
娘:「うん」
子:「林道が無かったら、本来は、落ちてくるハズの無い砂礫なんだよ」
間。
兄:「ああ」
娘:「なるほど」
妻:「そういうワケね」

【猿間洞沢・堰堤を上部から】
林道が拓かれると、その下流側にある谷が荒れるのは、よくある話です。
俺:「猿間洞沢の場合、この滑滝が、林道からの崩落土砂を集めちゃっている感じなんだ」
この滑滝以外に荒れてる場所はありませんでしたし、
むしろ、唯一の土砂崩落箇所と言ってよいでしょう。
俺:「まさに、一点集中で崩落中」
言ってみれば、富士山の大沢崩れのようなものでしょうか。
俺:「ゆえに、下流側に、この巨大堰堤が造られたワケだ」
娘:「そゆこと」
子:「もう、堰堤の荒れ具合が、まさしくね」
妻:「でも、このお陰で、万古渓谷本流の渓相が守られてるんでしょう?」
ま、そういうことになりますか。
兄:「では、こちらの堰堤様が、万古の守護神であらせられた、と」
娘:「アホでしょ! 美しい景観の破壊神でしょ!」
子:「まてまて! そもそも『堰堤が神』って、そこからおかしいから!」

【禿の滝・下段落口の上流部】
禿の滝から猿間洞沢の上を林道が横切る地点までは、
遡行時間にして、わずか20分あまりでした。
下流から遡行するより、遥かにお手軽。
俺:「って言うか、最初から林道から下降すべきだったね」
子:「その心は?」
俺:「たぶん、ロープ無しでも行けちゃう」
子:「ああ……」
娘:「でもお父さん、プチ沢登りがしたかったんでしょ?」
俺:「それは、まあ……」
娘:「じゃあ、いいじゃない」
こうして、「禿の滝」全貌解明の旅が終了しました。
残された万古渓谷の秘瀑は、あと「コウボウの滝」のみ。
子:「行く時間あんの?」
俺:「……」

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