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Waterfalls in Japan

夏休みの自由研究から始まった、滝をめぐる家族の冒険譚!

滝壺こそ

娘:「つまり、八ツ淵の滝ってのは、八つの滝と滝壷ってことだよね?」
俺:「それが、現地の看板を見ると、そういうことでもないらしいのだ」

ルート入口にかかる案内看板には、

1.魚止の淵
2.障子ヶ淵
3.唐戸の淵

4.大擂鉢
5.小摺鉢
6.屏風ヶ淵
7・貴船の淵
8.七遍返し淵

とあって、滝本体ではなく、滝壷に主眼を置いたような「淵」とか「鉢」という命名になっていました。

子:「つまり、滝はどうでもよいと?」
俺:「余りにも美しい滝壺のために、滝は、主役の座を得られなかった」
娘:「ホント?」
俺:「…のかも知れない」
子:「……」
妻:「当然、滝壺は、輝くばかりのエメラルド・グリーンなワケね?」
俺:「それはその通り!」

大擂鉢_その1
大擂鉢(落差7m)・概観】(滋賀県高島市黒谷 『八池谷』

俺:「見よ、これが一番人気の大擂鉢だ」


間。


俺:「美しかろう?」
娘:「う~ん」
俺:「釜の美しさは、ここが一番だな」
子:「ウ~ム」
俺:「滝はなんてことない斜瀑だが、滝壺が、エメラルド・グリーンの巨大なお椀状だろう」
妻:「そうね」
俺:「これこそが、やらやらの由来となっていると、俺は思うんだ」

大擂鉢_その2
【大擂鉢・滝壺アップ】

子:「つまり、大擂鉢滝壺こそ八ツ淵の滝を象徴していると?」
俺:「え? あ、いや、まあ、それは……どうだろう」


間。


俺:「どう思う?」
娘:「あたしに聞かないでよ!」




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無名な訳

唐戸の滝ゴルジュを高巻くと大擂鉢に出ますが、
その手前、大擂鉢の下流左岸より流入する支流『ワサビ谷』に、
結構規模の大きな滝がかかっています。

俺:「もっとも、多段な上に全景が見えないのだが」
妻:「あら」
俺:「しかも、下りの登山道沿いなので、八ツ淵の滝として認識されない」
娘:「ありゃりゃ悲惨」
子:「悲惨て……悲惨だな」

無名出合@八ツ淵_その1
ワサビ谷出合無名滝(落差13m)・下部概観】(滋賀県高島市黒谷 『八池谷』

子:「で、コレ、ホントに落差13mもあんのか?」
俺:「ある。たぶん」
娘:「なに、ハッキリしないじゃん」

一応、わたくしの見立てでは、
下部には、映像の通り、下から2m滝、3m滝の二滝が連なっていて、
少し離れた上部には、下から5m滝と3m滝が連なっています。

妻:「細かな滝が続いている感じなの?」
俺:「そう。だから、下りの登山道からだと、小滝が続くように見えちゃう」
子:「そういうことか」
娘:「でも、四段の段瀑なの~」
俺:「ウム」

滝好きとしては、ここは、ぜひとも四段の段瀑として認定したいところ。

無名出合@八ツ淵_その2
【ワサビ谷出合無名滝・上部概観】

妻:「上部の方が滝らしいわね」
娘:「桶状に切り刻まれてるし」
俺:「下部はチョックストーン滝っぽいからなあ」
娘:「それだとやっぱし、別の滝に見えちゃうね」
子:「下部も同じく桶状だったら、ちゃんと八ツ淵の滝認定が出てたかもねえ」
俺:「そうか?」
子:「そしたら、見るからに一つの滝が続いてるって分かるだろ」
娘&妻:「「ああ」」
子:「こう、ワサビ谷にかかる高瀑って感じで」
娘:「それ、わかる!」

確かに。
次男君の仮説、存外、本質を突いているのかも知れません。

無名出合@八ツ淵_その3
【ワサビ谷出合無名滝・下部・登山道より】

俺:「でもまあ、登山道から下部を見下ろすと、こんな感じだから」


間。


子:「アカンね」
娘:「ダメだね」
妻:「無名な訳ね」




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秘滝です

障子ヶ滝を越えると、
右岸の崖上めがけて八ツ淵の滝最大の難所がやってきます。

俺:「そう。ロープを頼りに、ひたすら崖を登ってゆくんだよ」

そして、この登り専用・降り禁止の登山道を登攀中、
右下側の本流に見えてくるのが、八ツ淵の滝秘滝唐戸の滝なのです。

唐戸の滝_その1
唐戸の滝(落差30m)・主瀑部】(滋賀県高島市黒谷 『八池谷』

俺:「唐戸の滝って名は付いてるがな、その全貌は狭隘なゴルジュなんだよ」
子:「ほう」
妻:「映像の三滝は、ゴルジュの出口滝ってことかしら」
俺:「そう!」

写真の通り、
上から5m滝、6m滝、8m滝が連瀑となってゴルジュの出口にかかっています。

俺:「ここが主瀑部で、唐戸の滝と言えば、一般的にはコレを指すらしい」
子:「ほほう」
娘:「じゃあ、一般的じゃない場合は?」
俺:「これに、あとゴルジュ入口にかかる7m滝と、ゴルジュの中にある二つの小滝を併せて、唐戸の滝ゴルジュとなるワケだ」
妻:「秘された滝なのね」
娘:「なるほどね~」

この六つの滝のうち、
わたくしたちが目にすることができるのは、出口の三滝と、入口滝の落口のみ。

子:「親父、ゴルジュには入れなんだのか?」
俺:「ガイドさんがいないと、俺の力量ではムリだな」

それに入ったところで、入口滝の全景と、二つの小滝を見るだけらしいし。

俺:「苦労に見合わないだろ」
子:「ムムム」
娘:「それで、入口滝の落口ってのは?」
俺:「ほい」

唐戸の滝_その2
【唐戸の滝・入口の滝落口】

娘:「うわ~見事なピンボケ写真」
俺:「やかましいわ!」
子:「これ、奥に大きな淵が見えてるだろ」
妻:「そうね。そもそも八ツ淵だしね?」
娘:「ねね、あたし思うんだけど、この奥の黒壁のことを、唐戸って言ってるんじゃない?」


間。


子:「おおお、説得力あるな!」
娘:「でしょでしょ」
妻:「…そうなの?」
俺:「知らね~よ」

とまれ、唐戸の滝は、わたくしたちでは、その全貌を見ることが適わない
八ツ淵の滝きっての秘滝でした。




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安全第一

魚止の滝を超えると、すぐに「八ツ淵の滝」の第二瀑布「障子ヶ滝」
でもって、随分と高い所からぶら下がってるトラロープが見えてきます。

俺:「げげげ。結構な鎖場やんけ!」

わたくし、地元の子供たちのシャワークライミングのメッカとも聞いていたので、もっと安全なルートをイメージしていたのです。

障子ヶ滝_その1
障子ヶ滝(落差10m)・下段部を遠望】(滋賀県高島市黒谷 『八池谷』

子:「結構な落差だ」
娘:「10m以上あるよね?」

障子ヶ滝は、本瀑が二段と、その手前に四段ほど前衛滝があります。
落差10mと言うのは、二段の本瀑布のみを指してのこと。

俺:「だから、体感としては全部で20mくらいあったぞ」
子:「20mのロープ……怖いな」
妻:「難易度の高さは関西一なんだっけ?」
俺:「いやいや、双門の滝があるから、それはない。だが」
妻:「だが?」

どう見たって、滑って転落したりしたら、タダでは済まないでしょう。

娘:「それ、スリルがあって面白そう」
妻:「……」

障子ヶ滝_その2
【障子ヶ滝・本瀑】

もっとも、足回りを沢靴でしっかり固めていれば、我が娘でも、問題なく鎖場を通過できると思われます。

娘:「なんだ~」
子:「足を滑らせないようにするのがポイント」
俺:「ああ。それに鎖なんかの配置が、実によく考えられてあると思ったね」
娘:「安全第一!
俺:「まあ、その意味ではね」
子:「子供たちがシャワークライムするくらいだし?」
妻:「そう言うあなた達も、漏れなくその“子供”なのだけど」

そう言えば、わたくし、帰り道で魚止の滝をビーチ・サンダルで挑もうとしていた子供連れファミリーを目撃しました。

俺:「要するに、そういうのが危ないのさ」
娘:「ちょっとちょっと、そんな他人事みたいに。お父さん、ちゃんと注意してあげたの?」
俺:「ウム。それがメッチャ迫力のある“チンピラ”さんだったのだ」
娘:「そ…」
俺:「目線を伏せて、ササッと通り抜けました」


沈黙。


妻:「さすがは関西ってとこかしら」
俺:「それはどうだろう」
子:「まさに安全第一
娘:「……」

障子ヶ滝_その3
【障子ヶ滝・本瀑上段落口】

そして!

娘:「これ、迫力ある!」
妻:「なかなかね」

そう!
間近で見る障子ヶ滝の、この迫力!

俺:「今にして思うと、ルートを開拓した人たちは、この迫力を味わってもらいたかったんだろう」
子:「おお、なんかすごい納得!」




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あれえ?

以前、晩春に訪れたものの、雪に阻まれて観瀑することができなかった
滋賀県きっての名瀑「八ツ淵の滝」

娘:「楊梅の滝に行ったときのことだね」
俺:「アタリ!」
妻:「ああ、小鹿の腐乱死体があった…」
子:「それそれ。あれは強烈だったねえ」

当時は家族連れだったため、
八ツ淵の滝は、難易度の低い主瀑布だけ観て帰ってくるつもりでした。

俺:「しかし今回は、俺一人だったからな」
娘:「うん」
俺:「全ての滝を観瀑すべく、チャレンジしてきたわ」
兄:「おう。で、結果は?」
俺:「まずは見よ!」

魚止の滝@八ツ淵_その1
魚止の滝(落差6m)・全景】(滋賀県高島市黒谷 『八池谷』

子:「あれっ?」
妻:「どうしたの?」
子:「あ、いや。アレレ?」
兄:「う~んこの…」
娘:「思ったより小っさ」
俺:「ま、八つの滝で一つだしな」
子:「あれえ?」
娘:「さっきからアレアレうるさいんだけど!」

手元の滝写真集と、わたくしの撮影して来た映像とを
マジマジと見比べている次男君。

子:「滝の形が変わってない? コレ」
娘:「どれどれ」

そして、次男君の後ろから、写真集をのぞき込む家族たち。

兄:「…水量が多いだけじゃね?」
妻:「確かに、これだけじゃ判断できないわね」
娘:「ねね、お父さん、どうなの?」
俺:「次を見よ!」

魚止の滝@八ツ淵_その2
【魚止の滝・登山道から】

娘:「荒れてる……」
妻:「最近、水害があったんだっけ?」
兄:「つうか、関西って、毎年水害来てね?」
子:「ああ、紀伊半島で川が氾濫してたニュースを、何度か見た覚えがある」
兄:「それな!」
娘:「去年だっけ?」
子:「どうだっけ?」

確かに、関西では、近年の打ち続く水害で滝の形が変わった等のニュースが、幾つも流れていました。

俺:「例えば、那智の滝な」
みんな:「「えっ?」」
俺:「土石流で、しばらく滝壺が埋まっていたらしい」
娘:「うわあ」
妻:「知らなかった……」

俺:「例えば、文覚の滝な」
子:「那智の四十八滝だね」
俺:「豪雨で崩壊し、消えてしまったらしい」
みんな:「「えっ!」」

そんな中、ここ魚止の滝にも、何らかの変化があっても、おかしくはないでしょう。

妻:「むしろ、『あれえ?』って程度の小さな変化なんだから、幸運なんでしょう」
娘:「そうだね」
兄:「いやいや、コレ、何も変わってないだろ」
娘:「変わってるじゃん」
子:「うわあ、兄貴の目が節穴」
兄:「そういうお前らこそ、色眼鏡を外せな!」




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