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Waterfalls in Japan

夏休みの自由研究から始まった、滝をめぐる家族の冒険譚!

奇跡の瞬間

空は真っ青
なんという滝日和。
雲ひとつない快晴です。

が……。

俺:「ぬおおお、1時間遅かった!」

赤岩滝_その3
赤岩滝(落差70m)・最上段】(栃木県日光市中宮祠 『赤岩沢』

わたくし、奥日光の秘瀑である「赤岩滝」を訪瀑するにあたって、
事前にマル秘情報を得ておりました。

秘:「日当たりの良い滝です」
俺:「はい」
秘:「通常は、青空の下、高速シャッターにて迸る飛沫の撮影を推奨します」
俺:「はい」

秘:「ところが、青空とスローシャッターが邂逅する奇跡の瞬間があります」
俺:「なんと!」
秘:「ズバリ、日の出直後の30分間」
俺:「ふおお!」
秘:「運が良ければ、青空をバックに、絹糸のような滝姿を撮影できますよ」

つまり、空はピーカンだけど、
被写体である滝や、その周りの景色は日陰のままなので、
空の青と、絹糸状の白い水流を
スローシャッターで同時に収められる奇跡の瞬間があるらしい。

俺:「絶対やったる!!」

赤岩滝_その2
【赤岩滝・落口アップ】

そう。「ところが……」なのです。

万一に備えて前夜のうちに赤沼駐車場入りし、車中泊。
朝4時にはヘッドランプを付けて駐車場を出発。
昼の間だけ低公害バスが通る専用道路を、テクテクと歩いてゆきます。

そして弓張峠を越え、
外山沢沿いに出たところでした。

ズザザザザ!

俺:「く、熊だ!」

わたくしから、直線距離にして僅か50m。
専用道路から見下ろす沢沿いの笹藪に、すこし小ぶりの熊!

俺:(セオリー通りに、セオリー通りに)

熊と睨めっこ状態になってしまったわたくし。
脳内でひたすら呪文を唱えながら、
手で熊鈴をチリチリ鳴らし続けます。

ドドッドドッ!

暫くすると、熊の方から、森の奥へと移動してくれました。
5分も睨めっこしてなかったと思います。
でも……。

俺:「アカン。もっと慎重に行かんと」

わたくし、
すっかり歩くペースが落ちてしまいました。

赤岩滝_その1
【赤岩滝・全景】

俺:「そういうワケで、1時間遅れた」
子:「げげ」
俺:「で、終ぞ奇跡の瞬間に出会えなかったのだ」
娘:「あちゃ~」
妻:「……」
兄:「不運過ぎる」

こう、森の上部だけが強烈な光を浴び、
滝本体は写真以上に薄暗い影の中。

妻:「せっかくの青空が、白く飛んじゃってるわね」
子:「コントラストがキツ過ぎ」
俺:(ぐおっ)

娘:「滝怪獣も、熊には勝てなかったか~」
俺:(うぐっ)
兄:「当たり前だろ」
子:「ホント、滝って一期一会だねえ」

残念ですが、その通りでございます。

子:「リベンジする?」
俺:「いやいや、ちょっと山奥過ぎるわ!」
娘:「ねね、あたし、お手伝いできるよ?」
俺:「何を?」
娘:「え~と……」


沈黙。





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美瀑だけど

会津駒ケ岳の登山道を登ること約30分。(※注)
鬱蒼とした森を抜けた先に、その滝が姿を現したのでした。

竜ノ門の滝_その1
竜ノ門の滝(落差60m)・全景】(福島県南会津郡檜枝岐村下ノ原 『下の沢』

娘:「イイじゃん!」
子:「やっぱ60mはデカイな」
娘:「水量が多いし」
俺:「ああ、中々のスケールやったで」

遠望しかできないので、間近に迫る迫力はないのですが、
かえってその分、全体の大きさが伝わってきます。

子:「でも、ちょっとに埋もれ過ぎかな」
娘:「夏の終わりなんて、どこもこんな感じでしょ」
子:「竜ノ門の滝って、実は、紅葉の名所なんだけどねえ」
娘:「え……」


間。


娘:「お父さん、これ、行く時期を間違えてる!」

竜の門の滝_その2
【竜ノ門の滝・上段アップ】

俺:「まあまあ。映像をアップにすると、イキイキした感じになるから」
子:「おや!」
娘:「ホントだ……」

動画だと、
上段滝壺が怒涛の波を立てているのが分かります。
そこから溢れるようにして、
優美な曲線を描く下段の滝に続いてゆく。

子:「これは、ますます秋に行ってみたくなるねえ」
娘:「きっと、とてつもなくキレイだよ!」

アレですな。
総論としての「美瀑」は、皆の意見が一致。

俺:「これはやっぱ、下段の曲線美がハイライトだろう」
子:「ええ?僕は上段直瀑の方だと思うけど?」
娘:「あたし、全体がイイと思う!」

しかし、
各論になると、てんでバラバラに。

子:「滝に個性があるように、見る側にも個性があるのは当然だし」

ウム。

竜の門の滝_その3
【竜ノ門の滝・下段アップ】

娘:「いいな~いいな~」
子:「これは良瀑にして美瀑
娘:「あたし、秋に連れてって欲しいな~」
子:「そしてやっぱり、お母さんも連れてくべきだゼ」

叶えてあげたいその願い。
しかし、う~む。

俺:「残念だけど、今年はムリじゃないかな……」(※注)




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足りないもの

とある真夜中のこと。

俺:「ウ~ム」
妻:(ZZZ……)
俺:「眠れん」

明日は、久々に夫婦揃っての休日なのです。
こう、たまには妻と、ダラダラの~んびりしようと考えていたのですが……。

俺:(なんか無性に滝へ行きたい!)

そう。
急に滝スイッチが入ってしまって、
興奮ですっかり目が覚めてしまったのでした。

モーカケの滝_その1
モーカケの滝(落差50m)・概観】(福島県南会津郡檜枝岐村 『モーカケ沢』

そういうワケで!

以前、三条の滝を訪瀑した折、
膝を痛めてしまった都合で素通りしていた「モーカケの滝」
この度、夜通し車を走らせて、朝一でリベンジしてみました。

俺:「あれれ?こんなもんか??」

ところが、案外と感動が無いことに驚き!

俺:「駐車場から3分という手軽さが、却ってアダになっているのかな?」

まあ、尾瀬近辺で最もお手軽な滝であることは間違いありません。
しかし、滝周りの自然は、まさしくフィトンチッドに満ちた尾瀬の息吹

俺:「それとも、滝壺に近づかないとダメな滝だった?」

確かに、雪国らしい、水流が分散してゆく幅広な滝姿ではあります。
しかし、観瀑テラスにだって滝の音は充分に響いてきますし、
風向きによってはマイナスイオンな飛沫だって飛んできます。

俺:「むう」

それでも、胸に湧き上がる、
何とも言えない不成仏感

俺:「いったい何が足りないのだろう…」

モーカケの滝_その2
【モーカケの滝・アップ】

娘:「お母さんだよ!」
子:「だよな」

滝映像を見せながら、子供たちにそんな話をしたら、
一斉に同じご指摘を頂きました。

俺:「なんでそうなるんや?」

最近、腰を痛めている妻。

夜中ではありましたが、
わたくし、当然、揺すって起こして、滝見に誘ってみたのです。
しかし案の定、「福島なんて長距離、勘弁して~」と断られ、
「おみやげ宜しくね~」「映像は最高傑作で~」と送り出されたワケです。

俺:「その結果が、見よ、この美しい映像」

併せて、銘菓「遥かな尾瀬」も買って来ましたし。
いやいや完璧じゃないですか!

俺:「だいたいお前ら、お母さんと一緒に、喜んで食べてただろうが」


間。


子:「う~ん」
娘:「お父さん。お母さんが大好きだってコト、もっと自覚した方がいいよ?」




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アレレ…?
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持ってる

俺:「さて、そんなんで高瀑への道がガタガタで大変だったワケだが」
娘:「うん」
俺:「これでも超・ラッキーだったのだ!」

みんな:「「は?」」

前衛滝@高瀑_その1
のぞきの滝(落差10m)・概観】(愛媛県西条市小松町石鎚 『高瀑渓谷』

子:「オヤジが何を言ってるのか分からね~」
娘:「どゆこと?」

わたくしが高瀑渓谷を訪問した、そのすぐ翌週。
なんと台風による大雨で各所が崩落。
林道そのものが通行不能になってしまったのです。

みんな:「「ああ……」」

沢のようだった林道が、
土石流などで、いよいよ本格的な沢に変貌してしまった
とでも言えば良いでしょうか。

俺:「けっこう手前で、大規模な橋の崩壊があったらしい」
兄:「おうふ…」
俺:「本来なら車で行けた林道終点が、今は徒歩で二時間以上」
娘:「うわ~」
妻:「往復で最低四時間がプラスされるのね……」

ただでさえ秘境だった高瀑が、ますます秘境になってしまいました。

兄:「はは…なんというタイミング」
子:「オヤジ、持ってるな!

前衛滝@高瀑_その2
丸渕(落差7m)・全景】(愛媛県西条市小松町石鎚 『高瀑渓谷』

高瀑渓谷そのものは、有名な赤ノベラを始めとして、
様々な小滝や支流滝がかかっていました。

兄:「映像は3滝しかないが?」

ふふふ、やだな~。
そんなの数ある滝の中から、
わたくしの滝心をくすぐるものだけを厳選したに決まってるじゃないですか。

兄:「……」
俺:「特に魅せられたのが、この3滝なワケだ」
子:「ポイントは?」

それはもちろん、ある程度の落差があり、滝姿が秀麗なこと。

俺:「あと、沢登りしたら楽しそうだな~と思えた、かな」
子:「なるほどねえ」
娘:「確かにこの丸渕なんか、泳いだら気持ちよさそう」
妻:「あなたの好きなエメラルド・グリーンだし?」
娘:「それそれ」

前衛滝@高瀑_その3
無名滝(高瀑前衛)(落差10m)・全景】(愛媛県西条市小松町石鎚 『高瀑渓谷』

崩壊した橋の修理は、来年以降になるとのこと。
復旧時期は未定だそうです。

俺:「ホント、滝は一期一会だよ」
子:「今回は、良い意味で一期一会だったねえ」
俺:「違いない」

仕事を前倒しして時間を捻り出し、頑張った甲斐があったってものです。

娘:「ねね、やっぱりお父さんって持ってるよね」
妻:「そうね」
兄:「滝限定~」
俺:「…あのな!」

断じて滝限定じゃないからな!




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林道が沢

ドゴッ!

俺:「うわっ!またやっちまった!」

おかしい。

俺:「あああアカン!ハンドルが取られる!」

我がベンツにて、林道を走っているハズなのです。
ですが、見るからにガレガレの沢を遡っているわたくし。

俺:「もう、カンベンしてくれ~」

ドゴゴッ!

高瀑_その1
高瀑(落差132m)・全景】(愛媛県西条市小松町石鎚 『高瀑渓谷』

子:「キター!四国ナンバー・ワン!!
妻:「背景の樹木が、ずいぶん小さく見える」
娘:「デカ~」
兄:「いやちょっと、これ凄くね?」

そうなのです!
以前に行きそびれていた石鎚山系最大の滝「高瀑(たかたる)」へ、
遂に行って参りました。

ニュースでもたびたび遭難が報じられる難コースということで、
念入りな事前調査を重ね、ガッツリ沢登り用ギアを用意していきました。
少々ザックが重くなってしまいましたが、しかし背に腹は代えられません。

俺:「だがな、その前に大きな落とし穴があったのだ」

高瀑に到る林道が、ちょっと荒れているということでしたが、
わたくし、ハッキリ言ってなめていた!

俺:「車高が高いジープとかじゃないと、車の底がガリガリガリ!
兄:「ああ……」

林道はあちこちで沢のようになって水で抉られ、
あるいは土砂に埋もれて傾き、
ちょっと油断するとタイヤがパンクしてしまいそうな、鋭利なガレ場を走る……

俺:「途中で、にっちもさっちも行かなくなりかけて半泣き」
娘:「うわぁ」
子:「う~む。それ、今までで一番ハードなアプローチ道じゃね?」
俺:「そう。高瀑訪瀑の核心はコレだった!」

高瀑_その2
【高瀑・上部アップ】

林道がそんな状況だったので、渓谷道の方も厳しいのかと思いきや、
結構整備されていて、思わず拍子抜け。

妻:「遭難者が出てるので、自治体が手直ししてるんでしょ」
俺:「そうだと思う。難所には必ずロープがあったし」
娘:「じゃあ、渓谷道の方は大自然を堪能できたんだ?」
俺:「そうだな、気持ちよかったな」

次々と滝が現れる美しい渓谷。
そのフィナーレを飾るように、遥かな高みから落ちる高瀑

俺:「水量が多いのも良かった」
娘:「え、これで多いの?」
子:「夏の渇水期には、滝の体を成してないことも多いってさ」
妻:「そうなの」
娘:「へえ」
兄:「で、その分、林道が沢状態だったと」
俺:「おう!」

高瀑_その3
【高瀑・正面から】

兄:「滝音はささやかだけど、スケール感がパネェな」
子:「やっぱ落差があるって、凄みだよねえ」
娘:「ここまで高いと、なんかもう問答無用って感じ」

わたくしとしても、あの沢林道を通らなくて済むなら、
何度も行ってみたくなる滝ではあります。

子:「フフフ高瀑
娘:「名前そのまんま」




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