07«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.»09

Waterfalls in Japan

夏休みの自由研究から始まった、滝をめぐる家族の冒険譚!

小・中・大

車のナビに次の目的地を入力していると、
子供たちが、わたくしの手元を、横からのぞきこんできました。

兄:「は?なんだそれ?」
娘:「しょう・ちゅう・だい・たき?」
兄:「でかいのか、ちいさいのか、どっちなんだ」

そう!
その名も「小中大滝」

子:「コナカ・オオタキって言うんだよ」
娘:「へえ」
俺:「小中川水系最大の滝である」

娘&兄:「あっ、な~るホド!」

小中大滝_その1
小中大滝(落差50m)・上部概観】  (群馬県みどり市東町小中 『小中渓谷』

滝に到る途中の広河原では、多くの家族連れや若者たちのグループが、
水泳したり、バーベキューしたりして、夏の最後を楽しんでいました。

娘:「あたしも、泳いでみたかったな」
子:「この美しいグリーンの水!」
妻:「でも、こんなところで水着になるの?」
娘:「う……」

確かに!

この、ひっきりなしに訪れる観瀑客たちの好奇の眼に、
娘の水着姿が晒されるというのは、
わたくし、到底、我慢ができませんな!

兄:「おやじが、親バカ過ぎて泣ける……」

やかましいわ。

小中大滝_その2
【小中大滝・下部アップ】

娘:「でかいね~」
子:「でかいわ」
妻:「こんなところに、こんな大瀑があるなんて、ちょっと想像できなかったわね」

観瀑道は、かなりの高所に掛けられた鉄製の吊橋を渡って、
滝の下流左岸にあるテラスへと続いています。

妻:「このくらいしっかりした吊橋だと、安心」
子:「滝が50mもあるし、まわりの側壁はもっと高いし、吊橋様々だな」
娘:「でなきゃ、とてもじゃないけど近づけないよ」

吊橋からは、滝の下部と滝壺が見え、
奥のテラスからは、滝の落口と上部が見えます。

子:「しかし、全景が観れるポイントはないのか……」
娘:「全景、観たい」
兄:「それ、広葉樹の葉が無い時に来ないと、ダメなんじゃね?」

まあ、全景を見るなら、晩秋がベストでしょうかね。

娘:「小中大滝……そっか」
兄:「もフェイク」
子:「大滝は、やっぱり大滝だったということで」




人気ブログランキングへ
↑こちらをクリック!
tb: 0 |  cm: 0
go page top

滝カーテン

不順な天候が続いたせいでしょうか。
観瀑台に続く遊歩道が、黄色テープで塞がれて、通行止めになっていました。

俺:「見たところ、大して崩れていないんだけどなあ」
子:「自己責任ってことで、行けるよ、コレ」
兄:「行くべし」
妻:「わたしはパスだから」
娘:「だって。お父さんたちだけで行ってきてね~」

……。

柱戸不動滝_その1
柱戸不動滝(落差25m)・全景】  (群馬県みどり市東町座間 『柱戸川』

草木ダムの湖畔からスグのところに懸かる、この柱戸不動滝

実際に遊歩道を歩いてみると、路肩が不安定になっているところが一箇所あっただけで、
わたくしたちにとっては、全然問題なし。

当日は、わたくしたち以外にも、ツーリング中のお兄さんグループが観瀑に来ていて、
いわゆるライダー・スタイルの恰好のまま、観瀑台まで往復しておられました。

兄:「これだけ遊歩道が踏み固められているワケだし、色んな人が来る滝なんじゃね?」
俺:「そうかもな」
子:「すぐ近くに観光地があるしね。幼児の転落事故とかを心配してるんじゃないの?」

黄色のテープを見遣りながら呟く次男君。

兄:「さっきの富弘美術館とか」
子:「そうそう。あと湖畔の遊歩道とか。小さな子供連れとか来てたじゃん」
俺:「むう…」

確かに、草木湖や、この柱戸不動滝など、
新緑や紅葉の季節には、さぞかし美しいだろうと思わざるをえません。

俺:「俺らが知らなかっただけで、存外、観光客で溢れる穴場の滝なのかもな」

柱戸不動滝_その2
【柱戸不動滝・滝壺アップ】

兄:「そして、この着水が独特だわ~」

そうなのです。
狭い落口から飛びだした瀑水が、途中で、ヒョングリ状に跳ね上がる水から岩肌を嘗める水まで、きれいなカーテンに分散され、滝壺に落ちてくるのです。

子:「う~ん、美しい」
俺:「ホント、綺麗な水のスクリーンやな」
子:「この滝カーテン、下から見上げてみたいねえ」
兄:「いやいや、観瀑台がベストだろ。ゴルジュの底から見上げたって、大したことないわ」

ゴルジュ?

兄:「ほら、どう見ても、滝壺の東西南の三面は、岩壁に囲まれてますよ?」

う~む。
ゴルジュと呼ぶほど、狭隘ではないと思うのですが……。

子:「でも、深山幽谷という雰囲気」
兄:「だろ。おふくろたちも、来ればよかったのにな」
子:「だね」


沈黙。


子:「うおお!滝カーテン!




人気ブログランキングへ
↑こちらをクリック!
tb: 1 |  cm: 0
go page top

ボウフラ天国

兄:「うわ、低っ。マジ低くね?」

麻苧の滝_その1
麻苧の滝(落差40m)・全景】  (群馬県安中市松井田町横川)

上信越道の横川インターを降りてスグのところにある滝!

ということで、高速道路を途中下車して、
みんなして、麻苧の滝に来てみた……のですが。

子:「いつもの滝本には、確かに落差40mとあるんだけどな」
娘:「20mくらいに見えるのは、あたしの目が悪いからなの?」
妻:「水量がないから、どうしても低く感じるんじゃない?」

そして、滝壺は広く浅くといった感じ。

子:「水量の増減が激しい滝なんだろうねえ」
俺:「ま、そうだな」
娘:「雪解けや大雨じゃないと、麻苧の滝の魅力が感じられないのか……」

麻苧の滝_その2
【麻苧の滝・落口アップ】

そしてさらに!

娘:「ムッカ~。また蚊に刺された」
子:「でっけー蚊」
妻:「だから、虫除けスプレーしときなさいって言ったでしょ」
兄:「うひゃ! これを見ろ!」
娘:「な、なに?」

滝壺をのぞき込んでいた長男君が叫びます。

兄:「ありえね~! 滝壺にボウフラが湧くって、ありえね~!」
子:「うわ~、水量が少な過ぎて、ボウフラ喰らう魚がいないんだ」
娘:「もうイヤだ~」

そう!
あちらこちらで靄って見える蚊柱。

わたくし、とうが立っているからか、あまり被害を受けないのですが、
肌年齢の若いお嬢さんは、蚊の攻撃を受けて、
すっかり参っているようです。

子:「すごいボウフラ天国
兄:「嬉しくねえよ!」




人気ブログランキングへ
↑こちらをクリック!
tb: 1 |  cm: 0
go page top

鬼門

子:「これは、怒涛のヒョングリ!」

絹掛の滝_その1
絹掛の滝(落差60m)・落口アップ】  (岡山県新見市草間 『井倉峡』

岡山県の名瀑「絹掛の滝」
名前に「絹」の字が入っているので、もっと穏やかな、優しい感じの滝をイメージしていました。

兄:「しかし、大雨の中では、それ、ムリだし」

落口の映像をアップしてみると、
激しく躍動する、この滝独特のヒョングリが見えてきます。

子:「まず、右岸側から高速で飛び出す瀑水が、左岸壁に激突して跳ね返ってる!」
娘:「スゴイ勢い」
兄:「この噴出力だから、間違いなく、奥の見えないところまで、滝が続いてると見た」

そして左岸壁にぶち当たった瀑水は、川床に収まり切らずに再び跳ね上がって、
下の段差に向かって曲線を描くように落ちてきます。

妻:「雨で増水して、余計に迫力を感じるわね」
娘:「鉄砲水だよ」

絹掛の滝_その2
【絹掛の滝・全景】

子:「本来なら、滝下部の急な滑部分で、絹のような流身になるんだろうけどね」
娘:「怒涛の水流は、最初から最後までジェットコースター」
兄:「滝壺は茶色く濁ってるし」

まさに、嵐の滝風味ってね!

子:「これはこれで、滝の姿の一つなんだけど、『いつもの』ではないよねえ」
娘:「言えてる」
俺:「ま、美しい流身を売りにしてる滝にとって、嵐は鬼門ということやな」




人気ブログランキングへ
↑こちらをクリック!
tb: 0 |  cm: 0
go page top

稀有なる事例

子:「こ、これが人工滝だとう?」

井倉の滝_その1
井倉の滝(落差72m)・全景】  (岡山県新見市草間 『井倉峡』

そうなのです!

岡山県の高梁川流域に広がるカルスト地形。
その阿哲台地に、井倉洞という、岡山県を代表する鍾乳洞があります。
洞窟内には、地軸の滝などをはじめ、水によって造られた奇景がいっぱい。

俺:「洞内に流れ込む雨水に、石灰岩が溶け出して、鍾乳石を造ったりするワケ」

そして、この洞窟内の水位を下げるために造られた人工滝が、
この「井倉の滝」なのです。

妻:「全然、違和感がないわ」
娘:「人工って教えてもらわないと、分からないじゃん」
兄:「いつぞやの人工滝も、これくらい自然だったらな」
子:「ああ、田代の七ツ釜のコトね」

井倉の滝_その2
【井倉の滝・上部落口付近アップ】

観瀑当日は、あいにくの雨天だったため、
映像も、ちょっと暗めのものが多いです。

俺:「で、この間買ったばかりの携帯傘が大活躍だぜ」
子:「ビデオで、パラパラ音がしてるのは、そのせいか」
俺:「そう」

雨を避けるように、観光客の皆様も、そそくさと井倉洞に向かうので、
河原にまで降りてきて井倉の滝を撮影しているのは、わたくしひとり。

俺:「これも、ある意味では、滝の独り占め」
娘:「それも、ある意味では、すごい贅沢」

人の多い観光地で、人気(ひとけ)を感じないのは、まさに僥倖。

妻:「映像で観ると、風情があるわ」
俺:「実は、俺の背後には、土産物商店街が連なっていたんだけどな」

井倉の滝_その3
【井倉の滝・中段部アップ】

子:「ホント、人工と自然が、上手く融合してるねえ」
俺:「そうだろ、そうだろ」
兄:「これくらいの断崖絶壁を見ると、やっぱ滝の一本も掛けたくなるし」
娘:「ならないよ!」
妻:「でも、滝がない井倉峡は想像できないでしょう?」
娘:「う……そうかも」
子:「あれだ」

ふと、腕を組む次男君。

子:「人工の遺物が許された、稀有なる事例だ」




人気ブログランキングへ
↑こちらをクリック!
tb: 0 |  cm: 0
go page top

プロフィール

インフォメーション

カレンダー

カテゴリ

今月の人気記事

リンク

RSSリンクの表示