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Waterfalls in Japan

夏休みの自由研究から始まった、滝をめぐる家族の冒険譚!

おお!


遂に、三本滝群最後の白滝に辿り着きました。

俺:「ああ、思い返せば長かった」

そう。

わたくしたちが初めて三本滝を訪瀑したとき、
次男君が「滝の落差」について、ひとつの疑問を投げかけてくれました。
それが、そもそもの始まりだったのかもしれません。

あ、もちろん直接のキッカケは、
先日、娘と一緒に三本滝の頭を訪瀑したからですけどね。

俺:「いやあ、感慨深いなあ…」

白滝_その1
三本滝群・白滝(落差20m)・全景】   (長野県松本市安曇 『小大野川』

意外だったのが、
滝壺に立って見上げると、白滝の落差が、せいぜい20m程度なこと。

俺:(あれ、こんなに低かったっけ?)

滝見を始めたばかりの頃は、この白滝が、30m以上の落差を持つ“轟瀑”に見えたものでした。
しかし、家族みんなで滝を3年間見続けてきた今、それが、ひとつの幻想であった、というか、錯覚であったことが分かるのです。

娘:「それって、あたしたちの滝見力が上がったからだよね」

で、わたくしのビデオ解説に口をはさむお嬢さん。

俺:「滝見力?
兄:「なんだそりゃ」
子:「滝見力は変。それを言うなら滝見道
兄:「もっと変だろ!」
子:「つまり、滝見の修行を極めると、一見して滝の真実が分かってしまう、いわば宗教的な悟りの境地に達します」

みんな:「「はい?」」

子:「お父さん、おめでとう!」
俺:「は? おめ?」
子:「遂に正覚者だね!」
俺:「し…」


沈黙。


この子、一体どこで覚えるんだろう、そういう難解語。


【三本滝群・白滝・吊橋の上から俯瞰】

白滝滝壺で、手元の簡易高度計でもって標高を測ると、1759mでした。
三本滝の頭の落口での標高が1971mでしたから、
三本滝群全体の総落差212mになります。

兄:「へえ。実は落差200mを超える巨大瀑布だったってか!」
子:「ほら見ろ、僕の言った通りだったろ!」
妻:「そう言えば、昔、あなたからそんな話を聞いた記憶が…」
娘:「こんなに凄いなら、あたし、もっとちゃんと見とけばよかった!」
子:「ハン!後悔先に立たず」

落差の話題で盛り上がる我が家!

子:「でも、今年は凄いゼ」
俺:「何がよ?」
子:「長らく懸案だった謎を、これで二つも解いたじゃん」
妻:「二つ?」
娘:「ひとつは、三本滝・総落差の謎だね」
子:「そ!」
兄:「もう一つは?」
子:「雲間の滝主瀑が、神秘のベールを脱いだことだよ」


間。


みんな:「「おお!」」




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激論!

娘:「どうしてなの?」
俺:「何が?」
娘:「どうして、黒沢の滝の方は、今回水量が少ないワケ?」

ふむ…

つまり、前回、次男君と梅雨明け直後に行った時と、
今回、わたくし単独で行った時とを比較してみると、

【水量】
本沢の滝 前回<今回
黒沢の滝 前回>今回

どうやら、お嬢さんの目には、このように見えているらしいのです。

子:「らしいって、僕にもそう見えるけど?」
俺:「…」


三本滝・黒沢の滝(落差60m)・全景】  (長野県松本市安曇 『小大野川』

兄:「これはもう、上流域の雪代量の差じゃね?」
俺:「ほほう…」

つまり、
黒沢の滝の上流域にある雪は、だいたい融雪し終わったが、
本沢の滝の方は、今が雪解け真っ盛りってワケか。

娘:「あたし、違うと思う」
俺:「何が違う?」
娘:「雨が降った後に、水を貯めておける力の差っていうか…」
子:「保水力」
娘:「それでしょ!」

むむう…

つまり、黒沢の滝の上流森林は、比較的、保水力が低いため、
雨が降ると、一気に大量の水が流れ落ちる。

対して、本沢の滝の上流森林は、保水力が高いため、
雨が降っても、急激には増水しない、と。

子:「どっちだろうね~」


【三本滝・黒沢の滝・左岸側】

兄:「雨水は速攻で流れ出すけど、雪は解けるまでに時間がかかる」
子:「それだ!」
兄:「このタイムラグが現象化しただけだろ」
娘:「はあ?保水力の差でしょ」
子:「それもある!」

間。

娘:「あんたねえ、どっちの味方なの?」
子:「フ、正義の味方」


【三本滝・本沢白滝上流の小滝】

俺:「まあまあ、お前ら、落ちつけや」

なんだが話がこんがらがって来たので、
みんなのクールダウンを図るわたくし。

俺:「まあ、あれだ。森林域の保水力の差は、夏の水量の差となって現れているワケだし、また、雪代の多寡は、春の水量の差となって現れているワケだ。結局、本沢の方が集水域が広いから、保水力のポテンシャルは、こちらの方が高くなる。したがって、本沢は、常時、水量が安定していると判断できるな。これに対して、黒沢の方は、集水域が狭くなる分、水量の増減が激しくなるのは当然だろう。そう、この集水域という考え方は、大事なポイントだ。だからそういうことで、今回は、たまたま黒沢の水量がグッと減り始めたところに、運よく出会わせた、という所が真相じゃないか? そういう背景があって、今回の、季節による水量増減の逆転現象が起きたんだろう。そういう意味で、君たちの仮説は、どちらも正しいと思われるな。うん、俺はそう思うよ」


沈黙。


娘:「…うわぁ」
子:「長いし」
兄:「三行で」




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カワイイ~


子:「前より轟瀑になってないか、これ?」
妻:「そう見えるわね」

確かに、以前に次男君と訪瀑した時より、本沢の滝の水量が増えているようです。

本沢の滝_その1
三本滝・本沢の滝(落差40m)・全景】  (長野県松本市安曇 『小大野川』

妻:「あの時は、確か大雨直後で、梅雨明けの翌日だったっけ」
俺:「そうそう」
娘:「お父さんが、パンフを超えた!とか言って騒いでた時だ」

いや、
単に感動しただけで、騒いではいないハズ…

娘:「あたし、増水の仕方が違うんだと思う」
子:「なんだそれ?」
娘:「あたしの時は、雪解け増水」
子:「あっ!」
娘:「そ。あんたが行った時は、大雨増水」
子:「そうか! 季節によって、増水の仕方が違うのか!」
娘:「だってほら、今回の写真は、滝水が雪解けブルーしてるし」

まてまて。
そりゃ、光加減と撮影時間帯の問題だろう?

妻:「ブルーが綺麗に写るようになったのは、カメラが新しくなったからじゃない?」
俺:「お、それもあるな」

つまるところ、新たなカメラを使いこなすまでに、俺様の撮影技術が異常進化した!

娘:「は?」
子:「…」
妻:「…」

だからね、撮影技術が進化___

子&娘:「「ないない」」


【三本滝・本沢の滝・落口アップ】

前回、次男君たちと訪瀑した時とは違って、
今回は沢靴の強みを活かし、飛沫を避けつつ、滝壺ギリギリまで詰めて接写してみました。

俺:「だから、迫力ある写真が撮れたと思うんだけどなあ…」


間。


娘:「うわあ、お父さん、カワイイ~
妻:(だめ!そんな言い方しちゃ!)




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岩塊

【秘瀑探検 その12】

奥の大滝と出会う枝沢の無名滝を超え、
隣の沢筋に入ると、
再び、もののけ姫の世界。

子:「これ、三本滝の無名沢の滝だろ!」
俺:「そう、その通り」

無名沢ノ滝_その2
三本滝・無名沢の滝(落差50m)・落口】  (長野県松本市安曇 『小大野川』

子:「で、右上にチラッと見えてるのが、黒沢の滝だ!」
俺:「ピンポ~ン」
子:「ムフ!」

ドヤ顔の次男君。

娘:「ねね、コレ、ちょうど上手い具合に水が飛び出てる」
子:「これは、ヒョングリなのか?」

そうなのです。

少しきつめの斜面の途中に、人工物を思わせるような岩の塊と、そこに刻まれた溝。
その溝状の落口から、滝水が噴出しているのですが、
この岩塊、あたかも、取水するために、わざわざブロックを積み重ねたかの如し。

子:「それ、あり得るな!」
俺:「は?」
娘:「つまり、昔は、ここから三本滝レストハウスまで水を引いていた!」
子:「そうそれだ!」
俺:「んな、バカな」
子:「もちろん、このままじゃ人工物過ぎるから、滝百選の選定時には、こっそり外した!」
娘:「あるある!」
子:「この推理どう?」
娘:「すごく真実っぽい」

いやいや、
お前ら、ちょっと待ってくれ。

子:「なんだよ」
娘:「なによ」

この無名沢、地形図上には水線がありませんが、
一応、例の県道84号線の下を横切ってきています。

俺:「だからな、そもそも道路沿いに配管すりゃ、安上がりなワケ」
子&娘:「ふむ」
俺:「なのに、わざわざ滝から引っ張ってくるって、非効率にも程があるだろ」
子:「それはそうかも…」
娘:「でもでも、滝から水を引いてきてますって、観光用に宣伝できるじゃん!」
俺:「今でも、奥の大滝から引いてきているが?」


沈黙。


娘:「え~と…」

無名沢ノ滝_その3
【三本滝・無名沢の滝・正面から】

娘:「これが、さっきの写真とつながってるワケだね」
俺:「そ。上からと下から、両方だな」

うんうんと頷く次男君。

子:「あ~、この景色ね~、懐かしいわ~」
俺:「3年前だな」
娘:「あんたが陰で立ちションしたんだっけ?」
子:「うわあ、それを言うな!」

三本滝複合_その1
【無名沢の滝(左)と本沢の滝(右)】

さて。

このあと、無名沢の滝を高巻いて、三本滝の観瀑地に移動するのですが、
とにかく落石を起こさないよう、細心の注意を払います。

なにせ観光地ですし、
いつ誰が無名沢の滝下で写真を撮ってたりするか、分かったもんじゃありません。
場合によっては、人身事故につながりかねない超・危険地帯とも言えます。

無事、高巻きを終えると、
深いクマザサを掻き分け、いよいよ三本滝の正面へ。

俺:「ああ、遂に来た…」




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汚れなき源流

【秘瀑探検 その11】

奥の大滝を目指して、右岸を高巻いている最中のこと。

俺:「なんだ、このもののけ姫のような世界は!」


(三本滝群・奥の大滝右岸枝滝)無名滝(落差30m)・源頭部】
  (長野県松本市安曇 『小大野川』

苔むした大地。
そこから染み出す、鮮烈な湧水
さらにその右岸側には、小さな取水タンク。
三本滝レストハウスまで、上水を引いているようです。

俺:「むう。まさに汚れなき源流

ここから斜面を、わずか130mほど登ったところに、
例の県道84号線が走っているとは、とうてい思えません。

俺:「取水してるということは、時々、人が立ち入っているんだろうけど…」

一応、取水タンクはあるのですが、しかし、人気(ひとけ)を感じさせない、この秘境感。
あたりを包む神秘的な雰囲気に圧倒されます。

そして下流側を見やると…


【(三本滝群・奥の大滝右岸枝滝)無名滝・落口】

スパッと崖縁から、滝となって湧水が落ちて行く。

俺:「うわ…」

太めの木立にアンカーを取り、崖縁まで近づいて、滝下を覗き込んでみました。
一応、この滝が、奥の大滝に合流しているのが確認できるのですが…

俺:(……)

とてもじゃないが、転落の恐怖で、写真なんか撮ってられません。
ましてや、滝下まで懸垂下降したが最後、戻ってこれない感が半端無い。

俺:「どう見ても、これは、俺の力量を超えてる」

以前、三本滝を訪れた時
本沢の滝の奥に、さらに大滝が落ちているのは、確認して知っていました。

そして今日、
奥の大滝が、この無名滝と併せて、双門となっていることが判明したワケです。


本沢の滝_その奥
【(三本滝群・奥の大滝右岸枝滝)無名滝・本沢の滝の奥を遠望

子:「ちょっと待って!」 

大音声の次男君。

子:「肝心の奥の大滝は?」
俺:「ムリだわ」
子:「は?写真は?」
俺:「ないわ」
子:「な、なんでや!」


沈黙。


子:「ガーン」orz




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