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Waterfalls in Japan

夏休みの自由研究から始まった、滝をめぐる家族の冒険譚!

どうしようもない

子:「お父さん、これ、行く時期を間違えたんじゃない?」

「七ツ滝」の映像を、愛用の滝のネタ本と見比べながら、意見を述べてくれる次男君。

七ツ滝_その1
七ツ滝(落差90m)・概観】  (山形県鶴岡市田麦俣 『七ツ滝沢』

そうなのです。
晩夏の七ツ滝沢は、極端に水量が少なくなっていて、あと少しで涸沢と言っていいレベル。
とてもじゃないですが、「七ツ滝」の姿は、期待していたものとは大きくかけ離れ、落差に相応しいスケールが感じられません。

俺:「だけどさ、実際に行ってみて、初めて分かることって結構あるじゃんか」
子:「それは…そうだ」

したり顔でうなずく次男君。
どれだけ事前に下調べをしても、必ずと言っていいほど新しい発見があるのが、これまでの滝見の経験から、よく分かっているのでしょう。

子:「これは、季節によって滝の姿が大きく変わることが分かる、貴重な証拠資料になるであろう」

資料

もはや「七ツ滝」は、次男君の脳内で整理済み。研究対象から外れてしまったようです。


【七ツ滝・上部アップ】

唯一の観瀑所から滝を見下ろす、このシチュエーションは、どことなく、ツムジクラ滝を彷彿とさせます。
この見下ろすというのが、また、滝の迫力が感じられないのに、一役買っているのでは…。

子:「お父さん、諦めよう。もう、この迫力のなさは、どうしようもないよ」

テレビ画像の彩度等を色々と調節しながら、なんとか滝の魅力を引き出そうと四苦八苦しているわたくしに、ついに、次男君が終了宣告。

子:「また、別の滝で、いいこともあると思うし」
俺:「むう…」
子:「こういうのを、人生万事サイオウが馬って言うんだろ」
娘:「それって、どういう意味だっけ?」

突然、会話に加わる娘。

子:「それはね、人生、山あり谷ありだよ」
娘:「だから、それ、どういう意味なの?」
子:「だから、捨てる神あれば、拾う神ありだってば」

沈黙。

娘:「だからそれ、どういう意味なのよ!」
子:「だからあ…」

ははは。

俺:「あのさ、ことわざで、ことわざを説明しようとしたって、どうしようもないよ?」



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二度おいしい?

今年も授業参観が終わって、無事、次男君の自由研究が我が家に戻ってきました。

きたのですが…

俺:「なんじゃこりゃあ!!!」

なんとそれは、夏休み前にわたくしが見たものとは全然別モノに、様変わりしていたのです。

俺:「お、おま、おま…」
妻:「あなた、落ちおついて」
俺:「南紀の滝は、どこへ消えた!!」

自由研究_その2-1
【夏の自由研究 No.1】(妻撮影)

自由研究のタイトルが、「日本の滝百選、落差ランキング」に変わっとる…。
思わずワナワナ震えるわたくし。

子:「南紀の滝、ちゃんとここにあるから、てへ!
俺:「てへじゃねえ。那智の滝しかないだろ! どういうことだ!!」

口角泡を飛ばすわたくしですが、次男君、一向に動じる様子もなく、ニコニコしています。

子:「実は、自由研究を清書する前に、去年のを読み返してみたんだ」
俺:「おう。それで」
子:「でさ、去年は長野で、今年は和歌山って、すっごく変じゃん。つながり、なさ過ぎだし」

はあ? おまえ、自分で決めておいて、今さら何を言っている!

自由研究_その2-2
【夏の自由研究 No.2】(妻撮影)

子:「実は、去年の研究のまとめで…」
俺:「おう!」
子:「『今年は長野を調べたので、来年は全国に広げたいです』って書いたんだよ」
俺:「お…」
子:「だから、和歌山より、全国にした方が筋が通る」

どうしてそうなった…

子:「しかも!」
俺:「しかも?」
子:「ひと夏に、2度も滝の研究ができるんだぜ! やるっきゃない!!!

そこか…


なんだか目の輝きがランランとしてるわ。

子:「その心は!」

ああ出た、変なポーズ。

子:「ひと夏で、二度おいしいでしょう」



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ドッと疲れが…
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歴史の重み

これ、どう見ても、ベスト・ポジションは、白糸の滝ドライブインのレストランの中です。

俺:「何か食べ物を頼まないと、観瀑できないのだろうか…」

しかし、レストランが開くまで、あと2時間もある。
そんなに長居もできないし、ここは思い切って頼んでみるか…。

俺:「あの~すみません」

黙々とレストランの床掃除をしていらっしゃった、若くて少しポッチャリした女性に声を掛けます。

姐:「なんですか?」
俺:「白糸の滝を観瀑したいんですけど、どうしたらよろしいですか?」
姐:「そこから桟橋に出ていただいて、ご自由にご覧頂けます」

まじか!

俺:「あの、何かメニューを頼むとか、しなくてもいいんですか?」
姐:「ええ。どうぞ、ごゆっくりご観瀑下さい」

どうやら、一言断れば、自由に観ることができるらしい。
うおっしゃああ!


白糸の滝(落差123m)・全景】  (山形県最上郡戸沢村古口草薙向)

レストランから川に出ると、そこが最上峡ライン下りの乗船場の桟橋で、ちょうど滝の正面です。
本当にベスト・ポジション。
ドライブインのお姐さん、ありがとう。そして、ありがとう。

惜しむらくは、季節がら、水量が少ないことでしょうか。

俺:「緑にこんもり覆われて、いまいち滝の魅力が伝わり切らんな」


【白糸の滝・上部アップ】

子:「この白糸の滝、観光滝のような、そうでないような、微妙な感じがする」

画像をチェックしていた次男君が、ポツリと漏らしました。

そうなのです。
最上川のこちら側は、ドライブインを始め、観光目的の人工建造物だらけ。
しかし、滝そのものは、最上川を挟んだ対岸にあって、滝坪付近に小さな祠と鳥居がある以外は緑に覆われ、まさに、手つかずの自然という感じ。

俺:「う~む。これは、自然と観光が旨く調和できた、珍しい成功例かも知れんよ」
子:「うん。絶対、最上川のお陰だ」

なんだか三途の川にも似て、最上川を隔てたこちらが此岸、あちらが彼岸って感じでしょうか。

子:「五月雨を 集めて早し 最上川」
俺:「おおお、芭蕉か! そういや、その句を詠んだのは、白糸の滝あたりだったっけ?」
子:「違うと思う」
俺:「違うんかい!」

調べてみたら、それは、もっと上流の北村山郡大石田町
大石田町立民俗資料館の近所に、歌碑が建っているようです。

ただ、白糸の滝の名そのものは、『奥の細道』に、バッチリ出てきてました。

白糸の滝は青葉の隙々(ひまひま)に落て、仙人堂、岸に臨て立。
水みなぎつて舟あやうし。

『奥の細道』より。


(白糸の滝は、木々の青葉の隙間に落ち、源義経の家来であった常陸坊・海尊(ひたちぼう かいそん)を祀る仙人堂は、岸に接して建っている。
川は水を満々とたたえ、舟は危うい)

意訳;Buddhist


【白糸の滝・下部アップ】

子:「これだけの歴史の重みだ。百選滝に選ばれて当然だね」
俺:「…」

分かってきました。
どうやら、次男君にとって「歴史の重み」とは、「芭蕉」のことらしい。



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ミステリアス

俺:「何だろう、この妙な違和感は…」

無事、手代・奥山林道を抜けて山形県に入ると、真っ先に、「玉簾の滝」にやってきました。
御嶽神社の奥に、それこそ御神体の如く鎮座している滝です。


玉簾の滝(落差63m)・全景】  (山形県酒田市升田 『御嶽神社』

ものの本によると、1200年前に弘法大師空海が、神示によって見出し、命名したとされる由緒ある瀑布で、滝の中ほどに、不動明王を祀る神座の岩窟があります。
その神座を護る滝水がすだれの様なので、「玉簾」の名を戴いているのだとか。

ただ…
鳥居をくぐってからずっと続いている、この違和感。

う~む。
お大師様は尊敬する人物のお一人ですし、わたくし自身、霊感も何もないハズなのですが…

俺:「おかしい。俺って、なんか歓迎されざる客なのだろうか…」


【田簾の滝・落口アップ】

娘:「滝がキレイ過ぎて、ビビッただけじゃないの?」
俺:「そりゃあ、美しい滝だったけど…」

確かに、玉簾の滝は、飽海三名瀑の一つではありますが…。

子:「わざとらしいライト・アップがダメだったとか?」
俺:「それは違うぞ」

のライト・アップなんて、ゴールデン・ウィークやお盆、あと冬季の限られた期間しかしていないですし、
そもそも、玉簾の滝に行ったのって、朝ですが?

子:「う~ん」
娘:「お父さん、日ごろの行いが悪いんじゃない?」
俺:「はあ? せいぜいお前が寝ているスキに、チュウするぐらいだろ!」
娘:「サイテー」

ムッと口を尖らせる娘。

子:「じゃあ、観光化されてゆく滝の苦しみが伝わってきた、とか…」
俺:「違うなあ」
子:「神域を護る聖霊のお告げを受け止めきれなかった、とか…」
俺:「そこまで行くと、ただの妄想だろ」
子:「あははは! そうだね~」
俺:「……」

玉簾の滝_その2
【玉簾の滝・遠景

娘:「もういいじゃん。謎は謎のままで
俺:「…むう」

違和感の原因は、結局、分からず終い。

子:「ディス・イズ・ミステリアス!」



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これも滝の神秘なのか…
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痛恨のミス

法体の滝を存分に味わった後、
いよいよ手代・奥山林道を通って、
大清水園地、鳥海山の百宅(ももやけ)登山口の横を抜け、山形県に入るのですが…

…非常に不安です。

俺:「果たして、我がベンツでもって、無事に、この林道を抜けられるのだろうか?」

特に心配なのが、
手代林道から奥山林道に移る黒瀬支線のあたり。

俺:「まあ、とりあえず、行ってみるか」

鳥海山_その1
鳥海山(標高2,236m)・山容】 (秋田県由利本荘市百宅登山口から)

途中、百宅登山口から、朝の鳥海山を撮影しました。

俺:「う~ん。たまには、滝以外の被写体も、いいものだなあ」

美しい山並に、ホッと一息。
しかし、わたくし、ここで痛恨のミスを犯してしまっていた…


【鳥海山・遠望】


子:「で、お父さん。大倉滝の写真は?」
俺:「…滝?」
子:「え?え? ま、まさか、撮ってないとかじゃ…」
俺:「やべえ…。忘れてた!」
子:「はあ? 何やってんの!!!」

そうなのです。
百宅登山口からは、落差96mにも及ぶ大瀑「大倉滝」が遠望できるのですが…

鳥海山の写真は撮ったくせに、滝、完璧に忘れてました!

俺:「でもだけどしかし! 大雨後の林道は大荒れで、大変だったんだよ!」

必死に言い訳を試みるわたくし。

俺:「路肩は怪しいし、落石は転がってるし、ダート路面は水流で溝が掘れてるし…」
子:「…」
俺:「黒瀬支線なんか、人の背丈まで草が覆いかぶさってて、ワダチがなければ、道なんかわからないところだったんだ。そんなんで対向車が来たらアウトだぜ? な? 滝のような朝露で、フロントガラスはワイパー掛けまくりだし、もう、不安で不安で、大変だったんだ。な?な?な? 分かってくれえええ!」

ブスっとした表情のまま、テレビ画面をピコピコいじっていた次男君でしたが…

子:「お父さん。一応、写ってる」
俺:「…はい?」
子:「拡大した。ほら」


大倉滝(落差96m)・上の写真を拡大しトリミング】


俺:「…おお」
子:「一応、写真が撮れてて、よかったね」

なんだか、次男君になぐさめられるわたくし。

俺:「まあ、あれだ。カメラ、高性能だったんだな」
子:「次回、リベンジ!」
俺:「…」



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静か

このひっそりとした感じ。意外です。

「法体の滝」
手前の、法体園地キャンプ場の美しい芝生広場には、端のほうに、ポツンと一つツェルトが張られているだけ。
あたりは、ただただ、滝の轟音が響き渡っています。

俺:「ここって、鳥海山の観光拠点じゃなかったっけ?」

はっ!
これは、「オフ・シーズンなら、静寂なる滝に出会えるチャンスがあります」ってことか!!

俺:(ラッキー!) (娘の声で脳内再生)


法体の滝(落差57m)・下段】
  (秋田県由利本荘市鳥海町百宅)

雪代がなくなる晩夏から秋にかけては、さすがの「法体の滝」も水量が減少するようで、若干、迫力がありません。

しかし、誰もいない法体園地には、早朝の冷気と、まもなく訪れる紅葉の気配に満ちていて、それが、ダイレクトにわたくしに働きかけてくる感じ。
何というか、普段、仕事でザワついている自分の心が、滝の息吹に触れて、すうっと沈潜してゆきます。

俺:「季節と語らう…。これ、いいね~」

久々に味わう感覚です。


【法体の滝・全景】


子:「ふーん。だから、こんなに静かな映像なんだね」

早速、次男君が感想を述べてくれたのですが…

俺:「静か?」
妻:「少なくとも、観光客が歓声を上げている感じではないわよ」
俺:「いや、わかるけどさ。映像が静かって、どういうことよ?」
子:「ふ」

ふ?

子:「それは、ボクの超能力
俺:「おまえ、何をほざいている」
子:「まさに、目の前にあるかのごとく、アリアリと滝をイメージし、その静けさを感じ取る力こそ、ボクの超能力の真髄なんだ」

変な決めポーズする次男君。

俺:「あ、そ」
妻:「なるほど。じゃあこれからは、滝に行かなくても、写真やビデオだけで充分ね?」
子:「!」

一瞬にして見つめ合う妻と子。

妻:「ね? ね? ね?」
子:「ふ、ふふふ、ふ…」

ニヤニヤ問い詰める妻。
ダラダラ冷や汗状態の次男君。

子:「ボクの力の源は、滝なんだ」
妻:「そう。それで?」
子:「だから、滝から離れすぎると、力が消滅する」

子&妻:「…」



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