07«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.»09

Waterfalls in Japan

夏休みの自由研究から始まった、滝をめぐる家族の冒険譚!

クールダウン

俺:「あ~あ。まいったな、もう」

怒った次男君が、突然、独りで先に滝見遊歩道を降りて行ってしまいました。

脳脊髄炎を患って
から半年ほど続いていた次男君特有の“ワガママ病”ですが、
本日、珍しく“復活”です。
恐らく、あまりの暑さと人の多さで、イライラが頂点に達したのではないかな、と。

娘:「なに、あいつ。気分ワル」
兄:「はは。触らぬナントかに、なんとかってな」
妻:「そこで言葉を濁したのは、あなたの優しさかしら。それとも…」
兄:「もち! オレ様のカインドネス!」

勝手に言ってろ。

箕面の滝_その1
箕面大滝(落差33m)・全景】  (大阪府箕面市 『箕面公園』

こういう時、次男君を追いかけるのは、なぜかわたくしの役目。

俺:「うりゃっ!!」
子:「痛っ」

滝前に立つ次男君の背後に忍び寄ると、彼の後頭部を軽く空手チョップ。

子:「何すんだ!」
俺:「分かってんだろ。ごまかすな」
子:「ぶう」

はあ? ぶうじゃねえよ。

俺:「どうせ、暑さと人ごみでキレたんだろうけどさ。ここで怒りをコントロールできるかどうかが、男の器を決めるんじゃないのか?」
子:「…そうです」
俺:「だったら、この後、取るべき態度は決まってるよな?」
子:「サーセン」

うっわ、全身で謝りたくないって言ってる…

俺:「なんだ、その不満タラタラな言い方は。さては、父の愛が足りないか?」
子:「ごめんなさい! いますぐ、態度を改めさせていただきます!!」

何というか、父の愛情の効果はてきめん。
わたくしとしてはフクザツです。

箕面の滝_その2
【箕面大滝・落口アップ】(次男君撮影)

兄:「お。機嫌直ってるじゃんか」
子:「父の愛にやられた」
娘:「うわ、サイテー」
子:「なら、おまえが父の愛を受け止めろ。ぼくが頼んでやる」
娘:「うわ、ヤメテ!」

おまえら、そういう言い方しかできんのか…

妻:「滝前に、こんなに人がいるなんて。大阪府民の憩いの場なのね」
兄:「おかげで、弟が大爆発」
子:「それを言うな!」
娘:「じゃあさ、アイスクリームとかで、クールダウンしたらいいんじゃない?」

チラチラとわたくしに集まる視線。
ああ、お嬢さんたら、素直にアイスが食べたいって言えばいいのに。

俺:「そこの出店で買いますか」
みんな:「やったー!」

滝壺前に建つ屋台を指さすわたくし。

実は、人ごみと、次男君を追いかけた激走で、
わたくしこそ、一番汗を噴いて、ノドがカラカラなのでした。

俺:「滝ではなく、アイスクリームでクールダウンか…」
妻:「皮肉ね」



人気ブログランキングへ
↑こちらをクリック!
tb: 0 |  cm: 0
go page top

おじさん

男:「君たち、どこから来たの?」

布引の滝
からの帰り道、シャツ一枚の、瘋癲の寅さんみたいな格好をしたおじさんが、突然、子供たちに向かって話しかけてこられました。

もう何と言うか、関西の方って人懐っこいというか、スキあらば話しかけてくるという感じで、
わたくしたちにとっては、ちょっとしたカルチャーショックです。

しかも、こんな山奥でシャツ一枚って…。蚊に刺されてボコボコにならないのだろうか…

男:「この道を降って行く途中、四つすげえ滝があるから、見て行きな」
子:「すごい滝?」
男:「ガードレールに看板が掛ってるから、見落とさんようにな」
子:「おじさん、ありがとう!」

荒滝_その1
荒滝(落差40m)・全景】(次男君撮影)  (三重県熊野市紀和町小栗須)

兄:「…で、これがすごい滝? なんかね~」
妻:「布引の滝を観た後だと、どうしても比べちゃうわね」

道路脇に車を停めて、ガードレールから覗き込むように観瀑です。

子:「落差は40mくらいだ」
俺:「お。ずいぶん正確に落差を見積もってくるじゃねえか」
子:「ふ!」
娘:「あたしも40mだと思ったから!」
俺:「はいはい。あなたも素晴らしい眼力でしょう」


松山滝(落差30m)・橋上から】
  (三重県熊野市紀和町小栗須)

兄:「…悪くはないが、なんかね…」
俺:「おまえ、さっきと同じセリフ言ってるぞ」
娘:「ね、ね、だよ、虹!

みんな:「おお!」

と聞いた途端、カメラやら携帯やら取り出して、一斉に撮影を始めた子供たちが微笑ましい。

俺:「さて、ここでみんなに相談です」

家族の注目を集めるわたくし。

俺:「さっきのおじさんが教えてくれた滝は、あと2つありますが、観に行きたいですか?」
娘:「へ? たった2つなら、行けばいいじゃん。なんでそんなこと聞くの」
子:「つまりそれは、何かと等価交換ってこと?」
俺:「当たり~! いい勘してるぜ」
子:(それ、ルパン三世のセリフだし…)

ボソッとつぶやく次男君。

妻:「なにが犠牲になるのかしら」
俺:「うむ。このまま滝見を続けると、宿でゆっくり温泉につかる時間がなくなるのだ」
娘&兄:「「それはイヤ(だ)!」」

返事がハモる兄妹。

俺:「しかし、紀伊半島なんて、なかなか来れないからな」
子:「うん」
俺:「だから、このチャンスを逃すと、残りの2滝は、二度と観れんかも知れんのだよ」
娘:「温泉だって同じことじゃん!」
俺:「まあ、そうとも言う…」
妻:「そっか。どうしようか?」

みんなの視線が次男君に向かいます。

子:「…おじさんには悪いけど、ここは温泉で」
娘:「よっしゃー!」
兄:「おまえナイス!」

ああ、瘋癲の寅さん風なおじさん
あなたのアドバイスは、半分だけ活かされました。



人気ブログランキングへ
ありがとう。そして、ありがとう…
↑こちらをクリック!
tb: 0 |  cm: 0
go page top

次!

俺:「もしかして、あの滝か!」
みんな:「うわあ、ビミョ~」


八草の滝(落差23m)・アップ】 (和歌山県西牟婁郡白浜町久木)

道路脇の見落としてしまいそうな看板をなんとか見つけて、車を停め、
川の対岸にかかる「八草の滝」を発見したときの、この意外感…

と言うか、ガッカリ感…


【八草の滝・看板】(次男君撮影)

娘:「これは、ドンマイ?」
妻:「本当に百選の滝?」
兄:「もう少し、こう、水量とか、落差とか、景観が特異だとか、あればいいのにな」
子:「『残念な滝・百選』リストに、一つ追加だ」

みんな、言いたいこと、言いまくってます。

子:「ねえ、なんで宝龍滝が選ばれなかったんだろう?」
俺:「そんなこと、俺が知るか」

知る訳はないのですが…
しかしわたくしは、次男君の意見に、激しく同意したい。

八草の滝_その2
【八草の滝・全景】(次男君撮影)

妻:「ねえ、あなた」
俺:「なに?」
妻:「ここ、百選じゃなかったら、絶対来ていないでしょ」
俺:「むう…」

なんか立場のないわたくし。

子:「でもさ、滝下まで行ったら、また違うかも知れないじゃん」
兄:「いや~これ、変わらんでしょ」
娘:「行ってみて、もっとガッカリだったら、どうする?」

みんな:「…」

兄:「つぎ行こ、次!
子:「賛成!」
娘:「賛成!」
妻:「賛成!」

バタン、バタン!(次々と我がベンツに乗り込み、ドアを閉める音)

娘:「お父さん、何やってるの。早く行くよ」
俺:「うるせえ。写真くらい撮らせろよ! せっかく来たんだから」
娘:「ムダな努力しちゃって」

むう。
なんという、みんなの手のひら返す、変わり身の早さ!

子:「時には、あきらめることも大事だよ、お父さん」



人気ブログランキングへ
お、お前が言うな!
↑こちらをクリック!
tb: 0 |  cm: 0
go page top

忘れた

南紀の滝巡りをしていて感じたことなのですが、
「道路によって滝の景観が損なわれている」というパターンに、結構、出会いました。


白見滝(落差15m)・概観】(次男君撮影)  (和歌山県新宮市高田)

こちらの「白見滝」は、鼻白滝に向かう途中、旧国道橋の奥に掛かる滝なのですが…

子:「この滝、あぶね~」

橋がボロボロで、迂闊に近づけません。
気を付けないと、いつ、転落事故につながるか分からない感じ。
ボロ橋と一緒に眺めるしか、選択肢がなさそうです。

子:「せっかく、那智の裏滝って二つ名まであるのに…」

どうしても自然の姿のままの白見滝を見たいというなら、
敢えてキケンを冒して、ボロ橋の上から広角撮影するか、
橋下まで降りて、沢床から撮影するかのどちらかでしょう。

兄:「そこまで命を掛けることでもないんじゃね?」
俺:「…だな」

無名滝@南紀_その1
鼻白滝近辺の無名滝目測落差70m)・下部】  (和歌山県新宮市熊野川町能城山本)

鼻白滝のそばから遠望できるこの無名滝、道路によって完璧に分断されてしまっています。

娘:「けっこう落差があるのに、もったいない~」
子:「こんなの、もう、人工滝だよ」
兄:「そもそも滝なんか?」

むむう…。
目測で70~80mはありそうなのに…


【鼻白滝近辺の無名滝・上部】

俺:「まあ、関西って、それだけ人が多くて、道路網が発達してるってことでもあるんだろうけどな」
子:「つまり、甲信越こそが、秘境って感じ?」
俺:「はあ?なぜ、そうなる!」

なんで、「甲信越」いきなり「秘境」って発想になるのだろう?

子:「本で読んだから」
俺:「何の!」
子:「滝の本」
俺:「だから、何の滝の本なの?」

子:「あ~あ~あ、忘れた」



人気ブログランキングへ
適当に言ってないかい?
↑こちらをクリック!
tb: 0 |  cm: 0
go page top

滴る水

ドボーン!

俺:「な、なんだ?」

ファインダー越しに、滝の美を堪能していたわたくしは、一瞬何が起こったのか把握できませんでした。

子:「落ちた!」
兄:「こっちだ!」
妻:「何やっているの、あなたは!」

滝壺
を覗き込んでいた娘が、コケた拍子に、どうやら水中に落ちたらしいのです。
みんなに助けられて、ようやく岸辺の岩に這い上がる娘。

娘:「うわ~サイアク」

おお…見事なズブ濡れだ…


布引の滝(落差52m)・最下段】  (三重県熊野市紀和町小栗須)

サワサワと音を立てながら、カーブしたスラブの上をゆっくりと滝水が滑り落ちてくるのですが、
その優しげな印象とは裏腹に、「布引の滝」滝壺は、非常に大きくて深いです。

で、お嬢さん、水に触ってみたいと思って近づこうとしたら、
そのまま滝壺プールにハマってしまった…と。

子:「ぶはははは! 大丈夫だよ! ぶはははは!」
兄:「あはははは! 絶対やると思ったんだよな!」
娘:「ウ、ウルサイ、黙れ」

無事に助け上げたところで、みんなひと安心。

妻:「ところであなた、これ、どこで着替えるつもりなの?」
娘:「…車の中…」

おやおや、少しヘコんでる。

俺:「仕方がない。その間、男どもは、外で待機しておいてやろう」
娘:「…うん」
俺:「その代わり、後でチューな?」
娘:「…」

布引滝@南紀_その1
【布引の滝・概観】

「布引の滝」
は全部で4段の段瀑で、
下から順に、4段目29m、3段目7.7m、2段目3.5mで、観瀑台から観えるのは、この3段のみ。
更に奥に、流れの向きを変えて、落差12mの1段目が落ちているらしいのですが…。

子:「くそ、1段目が見えないや」
俺:「まあ、それはプロの沢屋の世界ってことで」
娘:「沢屋? 滝を登る人のことだったっけ」
俺:「まあ、そうだな」
娘:「あたしはいいや。これ以上、濡れたくないし」

滝壺に落ちたのが、よほど堪えたと見えます。
いまだに、ほんのりと川水の香りを漂わせている娘。

俺:「まあまあまあ。実際に登ったりなんかしないからさ」
子:「こんな時、おまえにピッタリの言葉があるよ?」
娘:「なによ」

子:「水も滴るイイ女」



人気ブログランキングへ
それ、使い方を間違っている…
↑こちらをクリック!
tb: 0 |  cm: 0
go page top

うおお待て!

はなじろ茶屋で、お昼を食べてます。

人気(ひとけ)の少ない道路わきの、素っ気ない建物に、若干お高く感じられるメニュー。
なのに、お店の駐車場には車が5台も止まっていて、結構、お客さんが入っている感じ。

なぜだろう?
この、少しケバいけど、若くてキレイなお姐さんがいらっしゃるからだろうか…
ふふふ。

俺:(グッ!)

…妻に蹴られました。


鼻白滝(落差82m)・全景】  (和歌山県東員弁郡熊野川町 『田長(たなご)谷』

鼻白滝は、お茶屋の横から林道を上がってスグの観瀑ポイントから眺めることができます。
まあ、一応、滝下まで行ける登山道があるらしいのですが…。

子:「暑過ぎてムリ!」
娘:「あたしも」
兄:「俺もいいわ」
妻:「車からでも、充分、観えるじゃない」

はは…
こんだけ暑けりゃな。


【鼻白滝・遠望】(次男君撮影)

林道は、幅員がなくて、車のすれ違いが厳しく感じられる細さ。
観瀑ポイントも、ギリギリ車1台分のスペースがあるのみ。

妻:「こんな細い道なのに、結構、大きな車も通るのね」

滝本(宝竜滝)方面からでしょうか。
先程から既に、トヨタのヴォクシーとエスティマの、2台のバンが通り過ぎて行きました。

俺:「鼻白滝って、結構、人気の滝なんかね」
妻:「違うでしょ。たまたま、この道を通っただけじゃないかしら」
俺:「そうなのか?」
妻:「はなじろ茶屋さんが、流行ってるのかもよ?」

ああ…

妻:「誰かさんも、見とれていたようだし…」
俺:「うおお待て! それ、絶対気のせいだから!」
妻:「はあい」

ええい、くそ。

俺:「…ったく。お前の方がキレイに決まってるだろう」
妻:「…」

あ……妻が照れた。



人気ブログランキングへ
↑こちらをクリック
tb: 0 |  cm: 0
go page top

その理由は…

子:「お父さん、ボク気分が悪い」

高田自然プールの駐車場に車を停め、「桑ノ木の滝」を目指して歩いていると、急に次男君がフラ付き出しました。
おでこを触ってみると、ちょっと熱い。

俺:「これは熱中症になりかけかも…」

水筒の冷水を飲ませ、
桑ノ木谷の清水にタオルを浸して、帽子の下から次男君の頭に被せます。

俺:「どうだ?」
子:「うわ~、これ気持ちいい~。体がトロけるう」
俺:「少し休むか?」
子:「滝音聞こえてるし、いいや。滝まで歩く」
俺:「そうか」


桑ノ木の滝(落差21m)・全景】  (和歌山県新宮市相賀 『桑ノ木谷』

今日は異様に暑いです。

この暑さにすっかり参ってしまった娘は、
今頃、妻と一緒に高田自然プールで、初の川泳ぎを堪能していることでしょう。

俺:「お前も、泳いでこればよかったんじゃないか?」
子:「何を言う。この贅沢に適うものはないのだよ」

ふふふ。確かに、滝下の岩上で、迸る飛沫を浴びるこの陶酔感は、まさに天国そのもの。

子:「桑ノ木の滝って大した落差じゃないけど、滝全体の総合ポイント、異様に高いよね?」
俺:「そう?」
子:「これは侮れないよ! お父さん」
俺:「そう」

次男君の体調も、だいぶ戻ってきたようです。


【桑ノ木の滝・正面】

娘:「お父さ~ん!」
俺:「あれ?」

40分ほど経った頃でしょうか、突然、娘たちが現れました。

俺:「水泳はどうした?」
娘:「途中でやめた!」
妻:「やっぱり滝見の方がいいんだって」
兄:「俺は、どっちでもよかったんだけど」

まだ濡れたままの娘の髪。
これは、あんまし拭かずに飛び出してきたな…。


【桑ノ木の滝・滝壷に接近】 (次男君撮影)

娘:「やっぱり納得だよ!」
俺:「何が?」
娘:「だって、滝の周り、寒いじゃん?」

それは確かに。
体感としては、高田自然プールの駐車場と比べて、桑ノ木の滝周辺は、5度くらい低い感じでしょうか?

娘:「もうね、川の水がすごい冷たかったんだ~。あたし死ぬかと思った」

ああ…それで、川泳ぎから滝見に変更ね。

兄:「おまえ、唇が紫色になってたもんな」
娘:「空気が暑いだけで、川の水は、雪解けのまんまだったんだね」

それはちがうから。

娘:「雪解け水のシャワーだよ! これは泳ぐんじゃなくて、しぶきを浴びるのが正解!」
子:「おまえ、この時期、どこに雪があるんだよ?」
娘:「山でしょ。決まってるじゃん」

あ…オホン…

俺:「お嬢さま。桑ノ木谷の源頭は、標高わずか400mしかございませんが?」
娘:「えええ? そんなに低いの?」
俺:「低いんです。したがって、雪など、カケラもねえな」

それでもいぶかる娘。

娘:「え? え? え? でも、じゃあなんでこんなに冷たいの? こんなの絶対おかしいよ
子:「ふ。バカだなあ。理由なんか決まってるじゃんか」
娘:「教えて」

子:「滝だから」



人気ブログランキングへ
↑こちらをクリック!
tb: 0 |  cm: 0
go page top

プロフィール

インフォメーション

カレンダー

カテゴリ

今月の人気記事

リンク

RSSリンクの表示