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Waterfalls in Japan

夏休みの自由研究から始まった、滝をめぐる家族の冒険譚!

黒部っぽい

富山県と言えば黒部峡谷
黒部峡谷と言えば富山県。

しかしながら、その険しさは言うに及ばす。
黒部峡谷に掛かる滝々は、
我が家にとっては、まさしく秘瀑中の秘瀑と言えましょう。

俺:「そうは言っても、こう、黒部っぽい滝っての、憧れるよな!」
娘:「わかる。ダメって言われると、余計に見たくなるから」
兄:「違うだろ」
子:「ふむ。そんな親父におススメがあるゼ」

みんなに、いつもの写真集を開いて滝を紹介してくれる次男君。

娘:「わ!」
妻:「これ、なんて滝?」
子:「ズバリ、岩室の滝だ!」

岩室の滝_その1
岩室の滝(落差24m)・全景】(富山県立山町虫谷)

と、そんな会話をしてからおよそ三ヶ月後。
ひょんな事からわたくし、岩室の滝を訪問する機会を得ることができました。

俺:「いや~、良い滝やったで!」
妻:「これは深山幽谷を地で行く感じ」
子:「そうだろ」

滝姿は、群馬の線ヶ滝を彷彿とさせます。

俺:「だがな、岩室の滝の方が断然水量が多いんじゃ」
娘:「うん」
俺:「水流の角度も、より直角にズドーン!」
娘:「うん」
俺:「そして、滝壺の深さが半端無い」
兄:「ほう」

岩室の滝_その3
【岩室の滝・滝壺アップ】

兄:「これは見るからに深そうやし」
子:「直径10m、水深5mだゼ」
娘:「激しい浸食だ」
子:それ!そうなんだよ!」

次男君によると、富山らしい…と言うか、黒部らしい滝というのは、

・激しい浸食
・激しい水流
・弱点の無い絶壁
・深い滝壺
・容赦無い冷水

この辺りの条件を満たすイメージらしいのです。

子:「一言でいうと、人間を拒絶してるって感じなんだ」
俺:「ほほう」
兄:「なるほどな。なんか分かるわ」
娘:「あたし、イメージが湧いた」
妻:「確かに黒部っぽいわね」
子:「まあ、岩室の滝って、ホントは黒部とは全然関係ない、富山の平野部にかかってるんだけどね」

そこ!
余計なコトまで言わない!

岩室の滝_その2
【岩室の滝・落口アップ】

俺:「ああ、そう言えば、もう一つ富山らしいポイントがあったわ」

不意に思いついたわたくし。

兄:「まだあんのか」
俺:「訪瀑した人だけが分かるヤツだ」
子:「ほう?」
娘:「なになに?」
妻:「だから何?」

俺:「虻、蚋、蚊が次々とタカってくる」

みんな:「「……」」




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モトは取れたか

次男君との「三大都市制覇計画・名古屋編」(名古屋というか、愛知県なんですが)で、雪代の少なかったことに、すっかり気を良くしたわたくしたち。

子:「さらに南の、関西や中国なんか行ったら、もっと雪が少ないんじゃない?」
娘:「あ、それ一理あるかも!」
俺:(そうは言ったって、できるだけ近場にしてくれ。俺が死んでしまう)

…というワケで、滋賀県にやって参りました。

子:「滋賀なら、まず、八ツ淵の滝に行くべし!」
俺:「妥当だな。まずは、唯一の百選滝を押さえるのが、戦術的に正しいだろう」
妻:「はいはい、好きにして」

予定では、雪も消えており、春爛漫の観瀑になるハズだったのですが…

娘:「なにこれ。凄い雪」
子:「どこがウェルカムなの」
兄:「来る者拒みまくり」
妻:「あなた、甘かったわね」

八ツ淵の滝は、手前のガリバー青年旅行村から、山盛りの雪。
車も進めず、撤退です。

さらに、次の目的地だった神爾の滝でも、やはり登山道が雪で埋もれている上、
道の途中で、遭難者に手向けられたと思われる、結構、新しい花束があったり、
滑落死したと思われる小鹿の腐乱死体が転がっていたりと、もう、さんざん。

娘:「こんなの、もうイヤ~」
子:「最後、どこだっけ?」
俺:「楊梅の滝」
兄:「せめてそこだけでも観なきゃ、モトが取れねえ」

楊梅の滝・雌滝
楊梅の滝・雌滝(落差15m)・正面】  (滋賀県大津市北小松)

兄:「おお。悪くないじゃん」
娘:「あたし、近くでビデオ撮ってみる」

日当たりの良い「楊梅の滝」は、付近の雪も少なく、無事、観瀑することができました。

妻:「ようやく、苦労が報われたわ」
子:「お預けのままだったから、感動もひとしおだね」

さらに、雄滝を眺望できる展望所に向かう登山道では、途中、雄大な琵琶湖の景色が見えます。


【琵琶湖の眺め】

兄:「琵琶湖、マジいいわ~。癒されるわ~」
娘:「だね! これが今日のメインだよ」
妻:「風が少し肌寒いけど、日差しが暖かいわ」
娘:「もう、雄滝なんか行かなくていいんじゃない?」

子&俺:「アホか!」


楊梅の滝・雄滝(落差40m)・全景】

「楊梅の滝」は、全部で三つの滝が連なってできており、
下から「雌滝」、「薬研(やげん)の滝」、「雄滝」で、総落差は76m
滋賀県ナンバー・ワンです。

しかし、薬研の滝は、険しい山道を登らなければ観瀑でないため、本日は諦め。
雄滝の観瀑所で引き返します。

子:「ほら見ろ。やっぱ雄滝がクライマックス!」
兄:「異論はないな」

娘:「え~、琵琶湖でしょ」
妻:「異論はないわ」

子:「お父さんは、どっち?」
俺:「う~む…」

ゆっくりと腕を組むわたくし。

俺:「そもそも滋賀まで来て、これでモト取れたんか
みんな:「あ~………」




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印象

【アーカイブ「福井県の滝」】

ときに滝の最下段部は、滝の印象を決める上で、大きな役割を果たすことがある、と思います。

例えば、次男君の愛読書『日本の滝 2』の裏表紙を飾る、「仏御前の滝」
この落差100mを誇る巨瀑、福井県最大の滝といっても過言ではありません。

子:「お父さん、必ず寄ってきてネ!」

それはそれは家族の期待を背負って、「仏御前の滝」と対面したのでした。

が…

仏御前の滝_その1
仏御前の滝(落差100m)・上中段部】  (福井県大野市仏原)

感想、その一!

俺:「あれえ?」

確か、裏表紙に載っていた「仏御前の滝」って、もっと圧倒的な水量で、もっと遥かなる高みから、ドドドッと駆け下ってたはずだよな………

初秋で水量が少ないこともあったでしょう。

しかし、実際に目の当たりにした滝姿は、一段目、二段目、三段目が、それぞれかなり離れて落ちており、すごく散漫な印象。
一つ一つの滝がこんだけ独立して見えるなら、各々に固有名が付いていても、全然おかしくない感じ。

俺:「こんなもんなのか? 想像していたのと違っとる…」


【仏御前の滝・全景】

感想、その二!!

『一番手前の最下段部・三段目が、落差3mにも満たないショボ滝だった!』

俺:「これは詐欺だあ!」

ココが、『日本の滝 2』裏表紙でみた写真と、最も印象が違っていたところです。

しかしわたくしは、一つの秘密に気がつきました。
それは、「大迫力のあの裏表紙は、滝の最下段に、限界まで近づいて接写した」と思われること。

俺:(そうか。最下段ひとつで、こんなに印象が変わるんだな…)
俺:(ポイントは、最下段部をどう切り取るか………だな。よおし!)

わたくし、早速、同様の構図で接写にチャレンジ!

チャレ………。

俺:「アカン…」orz

水量の少ないのが、致命傷なのか。
雪解けや初夏の頃に来ればよかったのか。
あの迫力が、どうしても再現できません。

兄:「テクの問題!」
子:「テクの問題!」
妻:「テクの問題でしょ」
俺:「やかましい!」

おまえらな。(怒)

娘:「ねね、結局、『仏御前の滝』を一言でまとめると、どうなるの?」
俺:「おう」

俺:「せっかくの100m大瀑が、三段目ショボ滝で、全て台無し」



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仕組まれたドラマ

俺:「なんだ、あれは!」

カーブの向こう側から、モウモウと水煙が吐き出されてきます。
路面はビチョビチョに濡れて、所どころ、川みたいになっている。

そうして駐車場が近づいてくると、遂に、水煙の主が正体を現しました。

俺:「うお! 『ふくべ大滝』って、こんな道路の側にあったんか!」


ふくべ大滝(落差86m)・遠景】  (石川県白山市中宮 『白山スーパー林道』

姥ヶ滝あたりまでは、大雨の余波なのか、あまり人影もなかったのですが、
ここ、「ふくべ大滝」では、かなりの人が観瀑中。

俺:「これ、岐阜の白川郷方面から来た人たちだろうな」

天気も回復基調ですし、この後、ますます観光客が増えそうです。

観瀑客:「「うわー!」」

突然、雲の切れ目から陽が差し込んできて、「ふくべ大滝」が煌めくと、
一斉に歓声が上がりました。

観瀑客:「「虹だ!」」「「虹だよ!」」

むう。圧倒的!
これぞ、光と影のスペクタクル!


【ふくべ大滝・アップ】

子:「なんか、一瞬たりとも同じ姿にならないね」
俺:「水量が多い上に、風がビュンビュン吹いてたからなあ」

テレビで映像を観ていても、あっと言う間にレンズが水滴だらけになって、滝の姿がボケてゆくのが分かります。

子:「くう~っ。いいところで観えなくなるじゃんか。なんとかしろ!」

テレビを指差して叫ぶ次男君。

兄:「おまえ、誰に命令してるんだよ…」


【ふくべ大滝・全景】

妻:「滝は豪快なんだけど、道路のすぐ脇にあるってのが、どうもイマイチ」
娘:「だから、百選じゃないんだよ」
俺:「それ、白山スーパー林道自然破壊なのか観光振興なのかで、評価が分かれている理由だろ」

これは、わたくし個人の率直な感想なのですが、

この白山スーパー林道は、石川県側から入ると、
「シリタカ滝」
「三味線の滝」
「岩底の滝」
「かもしか滝」
「姥ヶ滝」
と、だんだんと滝見のレベルが上がってきて、
最後、「ふくべ大滝」にて、感動のフィナーレを迎える。

こんな「シナリオ」が用意されていたように感じられて仕方がないのです。
まさに、観光振興の面目躍如。

俺:「事実、感動したんだよ」
子:「ふーん」
俺:「逆に、岐阜県側から入っていたら、最初がクライマックスで、後は、段々ショボくなってゆくように感じられたと思うんだ。そうしたら、評価は真逆になってたかも知れんな」
子:「ふーん」

腕を組んで、考え込む次男君。

兄:「仕組まれたドラマってこと?」
俺:「お、上手いことを言う」
娘:「でも、感動したんでしょ?」
俺:「おう」
子:「つまり、その心は…」

次男君、変なポーズ。

子:「蛇谷劇場、石川編」

沈黙。

みんな:「「それだ!」」



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次男君って、時々スゴイ…
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新旧対決

子:「でさ、古からの名前である『五重の滝』と、新しい名前である『かもしか滝』、どちらが相応しいと思う?」

夕食の時間が近づき、家族がテレビ前に集合してきました。
しかし、観ている内容はテレビ電波ではなく、当然の如く、わたくしの撮ってきた滝映像

何というか、我が子たち、健全なんだかそうでないんだか…。

兄:「それだけじゃ、よく分かんないぞ。もう少し、名前のイワレとか詳しく教えろよ」
子:「そうだな~」


かもしか滝(落差40m)・上段部アップ】 (石川県白山市中宮 『白山スーパー林道』

子:「例えば、滝の最上段の、この岩の色」
娘&兄:「うん」
子:「えも云われぬグリーン色をしているじゃん」

画面に見入る兄妹。

娘:「…かな」
兄:「…微妙じゃね?」
子:「大雨後の濁流で、滝の水は土砂の茶色に染まってるのに、この岩はグリーンに観えている。ここがポイントなんだよ」

確かに、緑っぽく観えるかも。
次男君に言われて、わたくし、初めて気が付きました。

子:「ここで、キミたちに、超能力を発揮してもらおうか」
娘:「うわ、ウザ」

子:「普段のこの滝には、透き通るような清水が流れ落ちている。その時、このような不思議な色をした岩があると、滝水は、どのように観えるだろう?」
兄:「なるほど、そうか!」
子:「そう、いくつも色彩が重なって観えるんだ」
娘:「だから、『五重の滝』なのか~!」
子:「ピンポ~ン!」

おいおい、ホントかよ…


【かもしか滝・全景】

兄:「まあ、『かもしか滝』という名は、見ての通りだろうし」
娘:「何段にもなって、飛んで跳ねてるから」
子:「だね」

それ、違うから。
付近のかもしかの個体密度が日本一だから「かもしか滝」なんです。


【かもしか滝・看板】

娘:「でもさ、『かもしか滝』って、観光用の名前なんでしょ?」
子:「それは……どうなの? お父さん」

そこでわたくしに振りますか。

俺:「そんなこと知らんわい。ただ、滝前の看板には、ハッキリ『かもしか滝』とありました」
子供たち:「うん」
俺:「これが正式名だろ」

沈黙。

兄:「いや、だからそれじゃ、話がループして戻るだけだし!」
俺:「なら、結論はひとつ」
子供たち:「うん」
俺:「おまえらの直感で、好きな名で呼べば?」

沈黙。

子:「五重の滝」
娘:「五重の滝」
兄:「五重の滝」

沈黙。

兄:「やっぱ、『五重』だろ」
娘:「『五重』の方が、虹っぽくて明るい」
子:「フハハハハハ『五重』
俺:「…」

誇らしげに胸を張る次男君。

子:「勝った」




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