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Waterfalls in Japan

夏休みの自由研究から始まった、滝をめぐる家族の冒険譚!

諸々の滝

娘:「ああ、これはだね」
俺:「ああ、まごうことなきだ」

そう、竜吟峡に、ついに本格的な「滝」が現れたのです。

二の滝@竜吟_その1
二の滝(落差8m)・全景】(岐阜県瑞浪市釜戸町 『竜吟峡』

娘:「でも、水量が少なくない?」
子:「左側の細い滝のコトな。ちょっと待ってろ」

いつもの指南書を、ササッとめくる次男君。

子:「おお、お前の言う通り渇水状態だ、コレ」

写真集には、美しい二条の滝が載っていました。

娘:「雨が降ると、もっと豪快な滝になるワケだ」
子:「でもなあ。上流にダムがあるし、そんな急激には増えないと思う」

写真で見ると、絹糸状の美麗な滝に写ります。
しかし、動画で見ると、案外、心細い水量かも。

二の滝@竜吟_その2
【二の滝・本瀑部アップ】

娘:「まあ、いい滝かな」
子:「異論あり」
娘:「なんで?」
子:「だって、これまでが斜め下だったから、そう思えるだけで…」
娘:「ム」
子:「これくらいの滝、普通は、諸々の滝に分類されちゃうだろ」
娘:「ムムム……」


……。




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斜め下

俺:「で、更に滝は続くワケだが……」
子:「全く期待できないんだが……」

そして首を傾げる娘。

娘:「だって、なんか予想の斜め下を行く滝ばかりじゃん」
子:「まったく」
俺:「ま、そう言わんと、見てくれや」

折角、遠くまで訪瀑してきたんですから!

えびす滝@竜吟_その1
えびす滝(落差5m)・概観】(岐阜県瑞浪市釜戸町 『竜吟峡』

子:「ほら、言わんこっちゃない……」

えびす滝の映像にフリーズする子供たち。

娘:「これはアレなの? 大岩が滝の姿を隠してるってヤツなの?」
俺:「そういうコトだろう」
子:「早戸大滝のフリしようったって、そうは問屋が卸さねえし」

いやいや、ここで早戸大滝は関係ないでしょう!

娘:「お父さん、もっと滝に近づいてみなかったの?」
俺:「む…」


間。


子:「その価値、ある?」
娘:「ケガしてまで行く価値無いね」
俺:「……」

どうでもいいことですが、どうしてケガするのが前提なワケ?

三の滝@竜吟_その1
三の滝(推定落差5m)・概観】(岐阜県瑞浪市釜戸町 『竜吟峡』

子:「ああ、これは滝だな」
娘:「やっと、それらしい滝がきた」
俺:「まあ、名前も三の滝だしな」

実は三の滝、データ上だと落差3mなのですが、
見える部分だけで、既にそれくらいはありそうでした。

娘:「だからって5m?」
子:「つまり、隠れた奥を探れば、あと2mはあるだろうって?」
俺:「ま、期待値ってヤツだな」


間。


子:「ひでえ。こうやって、滝の落差のサバを読むんだな」
娘:「あたし、今、犯行現場に居合わせてます」
俺:「まてや!」

いやだって、当日は皮靴とワイシャツ姿でしたけど、
仮に、沢登りスタイルであろうとも、到底、泳ぐ気にはなれない水質ですし。

俺:「とてもじゃないが、詳しい調査をしたくなるような感じじゃないのよ」
子:「うん。それはよく分かるよ」
俺:「だから、3m以上5m以下ってことで、どう?」


沈黙。


子:「……どうって言われても」
娘:「斜め下




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滝じゃねえ!

娘:「え? これちょっと酷くない?」
俺:「やっぱ、そうなるか」
娘:「観光対策にしたって、節操無さ過ぎじゃないの?」
俺:「うむむ。そこまで言いたくはないが……」

昇竜の滝@竜吟_その1
昇竜の滝(落差3m)・概観】(岐阜県瑞浪市釜戸町 『竜吟峡』

そう。
それは、昇竜の滝とは名ばかりの、なんというか急流っぽい流れ。

子:「市街地に近いと、カスにも名前が付いちゃうの法則か!」
娘:「それだ!」

いや、カスって、それどうなの?

俺:「これでもマシなほうだぞ。何故なら、これはまだ滝らしいのだ」
娘:「は?」
子:「まだ、だと?」

あんまの滝@竜吟_その1
あんま滝(落差1m)・概観】(岐阜県瑞浪市釜戸町 『竜吟峡』

娘:「うわあ……」
俺:「だろう?」
子:「ここまで開き直られると、いっそ清々しいわ」


間。


娘:「……滝じゃないよね、コレ」
子:「どう見ても滝じゃねえな」

まあ、否定はしません。

娘:「ねね、名付けの犯人って、地元の観光協会なの?」
子:「いや……。それ、ひょっとしたら、国土地理院かも知れんぞ?」
娘:「どゆこと?」

ササッとスマホで「ウォッちず」を検索していた次男君。

子:「ほら、見てみ?」

国土地理院地図より竜吟峡
【国土地理院地図上・竜吟峡】

娘:「ホントだ。全部に立派な滝マークが付いてるじゃん」
子:「むしろ、地元は胸張って『滝だ!』とか言ってるんじゃね?」
娘:「お上のお墨付きだから?」
子:「フハハハ!」

う~む。どういう基準で滝認定されたのでしょうか、これは。

娘:「地元の人が国土地理院に勤めてた……とか?」
俺:「……」
子:「ま、いずれにしても、僕らの感覚からは程遠いや」




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今回の収穫

もう6年近くも前のこと。

称名滝を観瀑したあと平湯大滝に向かう途中で、
国道41号線上の新猪谷ダム対岸、スノーシェッドの向こう側に、チラッと滝が見えた記憶があります。

子:「僕らの滝見道が駆け出しの頃だ」
妻:「懐かしいわね」

わたくし、ずっと無名滝と思っていたのですが、
先般、次男君が「諏訪の滝」という立派な名前が付いている事を発見。

子:「僕の手柄!」
娘:「ネットサーフィンで?」
子:「そうで~す」
妻:「あなた、最近やり過ぎだから」
子:「そうで~す」


沈黙。


そういうワケで、今回の遠征で「諏訪の滝」を訪瀑してきました。

諏訪の滝_その1
諏訪の滝(落差30m)・遠景】(岐阜県飛騨市神岡町西茂住 『高原川』

俺:「諏訪の滝は、真正面から見ようと思うと、国道のスノーシェッドに隠れてしまうんだ」

なので、スノーシェッドの富山県側手前にある小さなスペースに車を止めます。
そこから国道を渡り、スノーシェッドの外、川側に設置された、観光道の様でもあり作業道の様でもある遊歩路に入ります。
そうしてトータルで5分も歩かないうちに、諏訪の滝の対岸正面に到着。

子:「この時期は、やっぱり全景が見えなくなるねえ」
娘:「全景って見れるの?」
妻:「たぶん冬に」
子:「そう。ネットだと、ホント冬季の写真ばかりだからねえ」

滝は、上段部の直瀑下段部の斜瀑の二部構成になっていて、
残念ながら今の時期は、直瀑の上部しか見ることができないようです。

諏訪の滝_その2
【諏訪の滝・落口アップ】

妻:「ダム湖の向こう側だと、どうしても遠望になるわね」
娘:「もっと近づけなかったの?」
俺:「う~ん、どうだろう……」

ダム湖の対岸には送電線が走っており、その送電線に沿うように杣道が付いているのが見えるので、近づくこと自体は不可能ではないと思います。

俺:「ただまあ、ダムの下流側から、直線距離にして1km以上は歩かにゃならんだろうなあ」
子:「杣道を1kmって、結構きつくね?」
俺:「そうなのよ」
娘:「ちょっと待って。杣道ってなんだっけ?
子&俺:「「……」」

そま‐みち【杣道】
杣人 (そまびと) しか通らないような、細くて険しい山道。


俺:「ちなみに杣人ってのは、いわゆる林業とかしてる山男達のことだな」
娘:「ふ~ん」
妻:「この、細くて険しいってのがポイントでしょ」
俺:「だから、俺の脚なら、片道2時間は見ておかなきゃダメだろう」

地元民ならいざ知らず、遠方からの旅行者が、この滝を観るためだけに4時間以上を費やすのは、かなり厳しいと思われます。

俺:「そこまで行けば、黒帯の滝上級者。いわゆる変人だ」
娘:「お父さんは違うの?」
俺:「コストパフォーマンスがボトルネックとなって、上級者になれない」
妻:「……」
子:「こればかりは仕方ないねえ」
娘:「なんか安心した~」

諏訪の滝_その3
【諏訪の滝・上段主部アップ】

動画だと、次々と国道を走り抜けてゆく車の爆音で、あまり滝を楽しめません。

娘:「国道だし」
子:「高山地方の大動脈だし、車がいない方が問題だろ」
妻:「立地が不運だったわね」
俺:「まあ、あれだ」

ちょっとした事ではありますが、
次男君のお陰で“六年越しの宿題が解けた”ような、
そんな爽快感が今回の収穫でした。




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悲しいぜ

滝へのアプローチ道がさっぱり分からなかったので、
地元の方に尋ねてみました。

地:「子供の頃に行ったきりで、自信ないけど」
俺:「はい」
地:「この地図で言うと、ここら辺かな」

どうやら、道路脇に車を停めて、
谷底へ下るらしい。

俺:「ありがとうございます」
地:「違ったらゴメンね」

う~む。
行く前から、色々と微妙な……。

清音の滝_その1
清音の滝(落差5m)・全景】(長野県大町市社 『新引沢』

俺:「おお、こんなところにあったのか」

そして行き着いたのは、峠越えの県道から谷を下りて
少し奥に入った、モワッとした感じの岩場の陰。

俺:「たしか芭蕉の句碑があるはずなんだが……」

モノの本には、
『不路(ほろ)ゝと山吹散るや瀧の音』と刻まれた句碑があるとのことでした。
しかし……

俺:「うむ、読めん」

それらしき石碑は、辛うじて文字が掘り込まれてるのが分かる程度。
そしてその上に、ちょこんと小さな石仏。

俺:「こう、道路の真下ってのがね~」

行き交う車の音がモロに聞こえてきて、
風情とか歴史とかを、あまり感じられる環境ではありませんでした。

俺:「もったいない」

そんなこんなで、
撮影もそこそこに車に戻ろうと振り返ると……

俺:「むう」

かつての看板柱が、腐って根元から倒れていました。

清音の滝_その2
【清音の滝・看板柱】

子:「芭蕉ゆかりの滝……」
妻:「季節は百代の過客にして、行き交う人もまた旅人なり」
俺:「おお、ドンピシャや」
娘:「諸行無常だね」
俺:「うむ。そういう意味では、清音の滝、しっかり芭蕉してるかもな」
妻:「確かにね」
子:「悲しいぜ」




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