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Waterfalls in Japan

夏休みの自由研究から始まった、滝をめぐる家族の冒険譚!

離島の滝

夏が初まったばかりの頃です。

娘:「ねね、百選の中で一番有名な滝って、どれだろ?」
子:「条件によって変わるけど、順当に行けば三大瀑布じゃね?」
妻:「そうね」

華厳の滝
袋田の滝
那智の滝


娘:「じゃあ、その条件を変えたら?」
子:「例えば、三大難関滝とか?」

茶釜の滝
双門の滝
御来光の滝


娘:「これ、いいね!」
子:「あと、三大行き難い滝とか」

壇鏡の滝
大川の滝
マリュドゥの滝


妻:「えっと、これはどういう基準の滝なの?」
子:「離島の滝」
娘:「あ~」
妻:「確かに、それは行き難いわ」
俺:「フム」

ふむ……。

壇行の滝・雄滝_その2
壇鏡の滝・雄滝(落差40m)上段部】(島根県隠岐郡隠岐の島町那久)

ということで、チャレンジしてみました、壇鏡の滝

俺:「車で行くとフェリー代が高くなるので、島に渡ってからレンタカー」
娘:「へえ」
俺:「荷物は最小限」
妻:「でしょうね」
俺:「究極の弾丸日帰りツアー!」
子:「ほほう」

正確に言うと、隠岐の島に滞在するのが“日帰り”。
島根県の港までは車で行き、当然、道の駅で車中泊。

壇行の滝・雄滝_その1
【壇鏡の滝・概観】

妻:「水量が少なくない?」
子:「まあ、離島やし」
娘:「でも、これ、お天気、雨だよね?」
子:「だから離島やし」

むしろ、こんな小さな島に、こんな立派な滝がかかっていること自体が、奇跡なのではないでしょうか。

俺:「まあ、美しい滝やった」
子:「正統派の直瀑だよねえ」
娘:「これで、もうちょっと青空だったり、水量が多かったりすれば良かったのに」

そこはそれ、一期一会ですから。
特に、遠方の滝は運頼み。

俺:「しかし、それでも隠岐の島のクライマックスではあるぞ」
娘:「マジ?」
子:「いや、異議あり」

そこに、いつものバイブルを引っ張り出してくる次男君。

子:「ほら、見て。隠岐の島は、美瀑・高瀑の宝庫なのだ」
娘&妻:「「!!」」

あ、いや、それは……。
あまり期待しないで欲しい。




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御嶽山の滝へ

子:「で、なぜか愛知じゃなく、長野県の滝に行ったって?」

そうなのです。
済まない。

百間滝@御嶽山_その1
百間滝(落差50m)全景】(長野県木曽町三岳『白川』

以前、岐阜県の乙女渓谷にかかる夫婦滝を訪瀑したことがあります。

娘:「あたし、覚えてるよ」
俺:「そう。御嶽山が噴火した時な」

行きと違って、何となく騒然とした雰囲気の帰り道だったのですが、
帰宅してみてビックリ!
御嶽山が噴火し、大変なことになっていました。

子:「確かに、あれはビビったね」

それ以来、何となく足が遠のいてしまっていたエリア。
しかし今回、改めて、前から気になっていた御嶽山系の滝を訪瀑することにしたのです。

俺:「で、これがログでございます」
子:「おう、百間滝じゃんか!」

百間滝@御嶽山・GPSログ
【百間滝@御嶽山・GPSログ】

俺:「国土地理院の地図だと、百間滝の位置が間違っているらしいのだ」
妻:「どういうこと?」

GPSログにある地図上の百間滝の位置には、実は「雄蝶の滝」という直瀑がかかっています。
本当の百間滝は、その上流にある滝なのです。

子:「確かに、上流にでっかい滝マークがある」
娘:「ホントだ」
俺:「グーグル・マップだと、その正しい位置に百間滝があるんだけどね」
妻:「へえ」

百間滝@御嶽山_その2
【百間滝・滝壺アップ】

子:「うむ。キレイな直瀑だけど、思ったより滝壺が浅いか」
俺:「上流の浸食が激しいんだと思われる」
娘:「でも、お父さんの好きそうな滝だよね」
妻:「直瀑でも、瀑水がこんなにキレイに宙を飛んでる滝って、なかなか無いから」

そうなのです。
実際、滝見場で1時間くらいゆっくりしました。

子:「下部の岩肌が赤いのは、間違いなく温泉成分だねえ」
妻:「いろどりがあって良いじゃない」
娘:「それはそうかも」
子:「間違いなく、御嶽山系を代表する名瀑布だよ」
俺:「ウム」

久々に、滝らしい滝を堪能しました。




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初めてのログ

子:「お父さん、ちょっといいですか」

ある日のこと。
次男君が随分と真剣な面持ちで、わたくしに頼みごとをしてきました。

俺:「どうした?」
子:「あのですね、ブログのことなんだけど……」
俺:「ブログ?」
子:「滝とか行ったときのログを公開できないですか?」
俺:「お?」

次男君が言うには、余所様のブログを開くと、滝までの行き方や、その足跡の詳細な履歴が載っているのに、我が家のブログにはそれが無いので、寂しいらしいのです。

俺:「お前ら、どう思う?」
娘:「我が家のワイワイ感が伝わればいいんじゃないの?」
妻:「でも、最近は、滝に行ってるの、お父さんばっかりよ」
娘:「…確かに」
妻:「あれね、ログくらいは載せてもいいんじゃないかしら」

ふむ。

ボンクラ沢不動滝_その1
ボンクラ沢不動滝(落差60m)概観】(愛知県豊根村富山『ボンクラ沢』

ボンクラ沢には、水神滝の下流に、不動滝がかかっています。

俺:「水神滝は落差65m。不動滝も60mもあるんだ」
妻:「連瀑なの?」
俺:「そうじゃない。けど、高瀑が密集しているのは間違いないね」
娘:「一気に130m近く水が駆け下りるって、凄いね」
俺:「そしてこれが、不動滝訪瀑時のログだ」

ボンクラ沢不動滝・GPSログ
【ボンクラ沢不動滝・訪瀑ログ】

娘&妻:「「おお」」
娘:「これがログ!」
子:「ログは分かるんだけど、こっちの赤い太線は何?」

ログによると、訪瀑時のわたくしは、斜面を横にトラバースしたことになっているのですが、
実際は、尾根上を移動していました。

娘:「つまり、太線が実際に歩いたルートってこと?」
俺:「あくまでもイメージだけどね」
子:「なるほど」
妻:「結構、ログが荒れてるわね」
俺:「まあ、谷底ほどGPS電波を拾い難くなるからな」
子:「で、お父さん、この赤点は何?」

赤い太線上にある丸点のことですね。

俺:「スズメバチの巣だ」
みんな:「「は?」」
俺:「恐らくは、モンスズメバチかクロスズメバチ」
みんな:「「……」」
俺:「倒木の洞に巣を作ってたわ」


間。


妻:「よく刺されなかったわね」
俺:「働きバチが警告に来たからな」
みんな:「「ああ…」」

ボンクラ沢不動滝_その2
【ボンクラ沢不動滝・下部】

俺:「何より、愛知県下で一番キレイな滝だった!」
娘:「ええ~? 阿寺の七滝の方が美しいよ」
妻:「そもそも、一番とか断言できるほど、愛知県の滝、行ってないでしょ」
子:「それはそうだねえ」
娘:「ホントだ……。5つ?」


……。


子:「今後の目標が決まったな」




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全然違う

以前から、その特異な沢名が気になって仕方がなかった「ボンクラ沢」

子:「不動滝があるところだったっけ」
俺:「そうや」

三遠南信道の鳳来峡I.C.から、佐久間湖に沿って走る極細の県道1号線を走行すること約2時間半。
途中、このすれ違い不可能な狭小路で、何度も対向ダンプカーと遭遇しました。

俺:「まったく死ぬ思いをしたわ」
妻:「なんで、そんなにダンプが走ってるの。砂防工事?」

地図上では新豊根発電所と記されている所から、引っ切り無しに土砂をたっぷり積んだダンプが出入りしているのです。

子:「ダムに堆積した土砂を運び出しているんじゃね?」
俺:「う~む」

それでなくても、富山(とみやま)地区から降りてくる車があって、全く気を抜けない県道1号線。
ようやくボンクラ沢上に架かる不動橋に到着した時、わたくし、既にグッタリしていました。

水神滝_その1
水神滝(落差65m)・概観】(愛知県豊根村富山 『ボンクラ沢』

娘:「うわ、キレイな滝じゃん」
妻:「でも、映像のコントラストがキツイ?」
子:「上部がよく見えないし。ちょっとアップしよう」

水神滝_その3
【水神滝・上部アップ】

子:「おお。落差だけじゃなくて、意外と奥行きもあるじゃんか」
娘:「デカイし」

完全沢装備で不動橋から入渓し、ゆっくり遡行すること約30分。
右岸から大岩が迫っている箇所を抜けると、一気に眼前が開け、ドーンと水神滝が目に飛び込んで来ます。

俺:「滝前が開けていて、直射日光が差し込むもんだから、どうしてもコントラストが強くなってしまうんや」

水神滝_その2
【水神滝・二段目アップ】

みんな:「「おお!!」」

娘:「これは凄いヒョングリ!」
妻:「キレイに跳ねてる」
娘:「ココが、この滝のハイライト!」

二段目のヒョングリを見た途端、ワッと盛り上がる我が家。

子:「全然ボンクラじゃないねえ


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哀しいね

俺:「金引の滝に行ってみて、もう一つガッカリしたことがある」
娘:「何?」
俺:「さらに二つの衛星滝が、『観光』の犠牲になってるんだな」
子:「あ~、そういうことかあ」

白竜の滝_その1
白竜の滝(落差5m)・全景】(京都府宮津市字滝馬)

俺:「まず、この白竜の滝金引の滝の直ぐ手前にあるんだけど…」
みんな:「「うん」」
俺:「すぐ横が遊歩道なんだ」
みんな:「「あ~……」」

白竜の滝の直ぐ側には「北向地蔵尊」の小さな祠があって、
滝前にはベンチまで置かれているのですが……。

妻:「落口の向こうに遊歩道が見えちゃってるじゃない」
俺:「そうなのよ」
子:「ベンチに座る意味、無くね?」
娘:「見事に、滝がやられちゃってる」

臥龍の滝_その1
臥龍の滝(落差5m)・概観】(京都府宮津市字滝馬)

こちらの臥龍の滝は、右岸側壁上がそのまま遊歩道。

妻:「で、遊歩道から撮影したってワケ?」
俺:「そや」
子:「ゴルジュっぽい、いい感じなのに」
娘:「ねね、滝下から撮影できなかったの?」

遊歩道を下ったところから渓流に入れば、
恐らく簡単に撮影できるものと思われます。

俺:「だがな、そのためだけに靴を濡らす必要性を感じなかったのさ」
妻:「え? あなた、沢靴履いてたんじゃないの?」

それはもちろん、履いてました。

俺:「沢靴って言ったって、濡れれば気持ち悪いのは同じだから」
妻:「あ~……」
娘:「つまり、その程度の価値も感じなかった…」
俺:「そうや」

しかも、本来、本瀑の金引、衛星瀑の白竜臥龍の三滝をまとめたものを「金引の滝」と総称するのだそうです。

妻:「言われないと、誰も、そうは思わないんじゃない?」
娘:「だよね」
子:「哀しいね」
俺:「ああ」




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